ソマトスタチン受容体作動薬

薬効群名

① 薬効群の概要

  • ソマトスタチン(成長ホルモンや消化管ホルモンの分泌を抑える生体内ホルモン)の作用を利用する薬。
  • 内分泌・消化器領域で、ホルモン過剰分泌や消化管運動・分泌を抑えたい場面に用いられる。
  • 代表的適応:先端巨大症神経内分泌腫瘍(NET)に伴う症状(カルチノイド症候群など)、食道静脈瘤出血(門脈圧低下目的:主にオクトレオチド)、消化管瘻・膵液瘻など。

② 作用機序

  • ソマトスタチン受容体(SSTR)に結合し、細胞内cAMP低下などを介してホルモン分泌を抑制(成長ホルモン、インスリン、グルカゴン、ガストリンなど)。
  • 消化管分泌・消化管運動を抑制し、膵外分泌や胆嚢収縮なども抑える。
  • 門脈系の血流を減らし門脈圧を低下させる(消化管出血での止血補助として使用されることがある)。
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重要:作用は「ホルモン分泌↓」と「消化管分泌・運動↓」がセット。血糖変動(高血糖/低血糖)胆石が頻出の注意点です。

③ 代表薬

代表薬(一般名)先発品例特徴
オクトレオチドサンドスタチン® など注射。消化管出血(食道静脈瘤出血など)・NET症状・先端巨大症などで使用。
ランレオチドソマチュリン® など徐放性製剤(皮下注)。先端巨大症、NETで使用。
パシレオチドシグニフォー® など受容体サブタイプへの結合が広い。高血糖に注意。

④ 看護のポイント(観察事項)

  • 血糖:高血糖/低血糖の両方が起こりうるため、血糖値・症状(冷汗、ふるえ、意識変容、口渇など)を観察。
  • 消化器症状:腹痛、悪心、下痢/便秘。消化管運動抑制により症状が出やすい。
  • 胆道系:胆石・胆嚢炎リスク(長期投与で増える)。右上腹部痛、発熱、黄疸などに注意。
  • 心血管:徐脈など。脈拍・血圧、めまいの有無。
  • 注射部位:発赤・硬結・疼痛。徐放性製剤は投与手技(部位・間隔)の確認。
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補足
  • 「ホルモンを抑える薬」なので、症状の改善(下痢・潮紅、疼痛、出血の程度など)と副作用(血糖・胆石)をセットで評価すると整理しやすいです。