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対面授業

90分の構成

時間内容方法
0~45分薬物動態と安全な与薬座学+問いかけ
45~65分患者背景とリスクの整理カード分類演習
65~85分高齢患者の症例症例アセスメント
85~90分確認Exit Ticket

0~45分|座学

0~5分|事前学習確認

  1. ADMEを日本語で答える
  1. 薬の排泄に主に関与する臓器はどこか
  1. 徐放錠を砕くと、薬の放出はどう変化する可能性があるか

5~15分|ADMEと血中濃度

投与量
吸収
血中濃度上昇
作用点へ分布
効果発現
代謝・排泄
血中濃度低下

教員からの問い

排泄が遅くなった場合、血中濃度はどうなるか。
排泄低下
体内に薬が残る
反復投与で蓄積
作用・副作用が強くなる可能性

15~25分|患者背景で薬の動きが変わる

患者背景起こり得る変化
高齢体水分、体脂肪、肝・腎機能などが変化
腎機能低下腎排泄型薬物の蓄積
肝機能低下一部の薬の代謝低下
低アルブミン血症タンパク結合していない薬の割合が変化
脱水腎血流低下、血中濃度変化
低体重標準量でも作用が強くなる可能性
妊娠・授乳胎盤通過、乳汁移行などへの配慮
遺伝的差異代謝酵素などの働きが異なる場合がある
高齢だから一律に減量するのではなく、臓器機能、体格、症状、検査値を確認する
と整理する。

25~35分|副作用と相互作用

薬力学的相互作用

同じ方向の作用が重なる。
例:
睡眠薬+オピオイドなど
中枢神経抑制が重なる
眠気、転倒、呼吸抑制の危険性

薬物動態学的相互作用

一方の薬が、他方の吸収・代謝・排泄を変える。
例:
代謝酵素阻害
他の薬の代謝低下
血中濃度上昇

確認するもの

  • 処方薬
  • 他科処方
  • OTC医薬品
  • サプリメント
  • 健康食品
  • 飲酒
  • 最近開始・中止された薬

35~42分|投与経路と剤形

剤形を変更する前に確認すること

  • 徐放錠か
  • 腸溶錠か
  • カプセルを開封できるか
  • 苦味や刺激性が強くないか
  • 経管投与可能か
  • 吸入薬を正しく使用できるか
  • 貼付剤の貼付部位と交換時刻
  • 同じ成分が別剤形で重複していないか
飲みにくいから砕く、飲めないから注射へ変更する、とは単純に判断できない。

42~45分|薬物中毒と解毒薬

薬物中毒は、意図的な過量だけでなく、次によっても起こり得る。
  • 腎機能低下による蓄積
  • 重複服用
  • 投与量・投与速度の誤り
  • 相互作用
  • 徐放製剤の破砕
  • 小児などの誤飲
初期対応では、
  • 意識
  • 気道
  • 呼吸
  • 循環
  • 薬の種類
  • 服用量
  • 服用時刻
を確認する。
解毒薬は薬物ごとに異なる。
原因薬代表的な解毒・拮抗薬
オピオイドナロキソン
アセトアミノフェンN-アセチルシステイン

45~65分|整理演習

患者背景カード

学生に次のカードを配り、ADMEまたは安全な与薬へ分類させる。
カード主に考えること
腎機能低下排泄
肝機能低下代謝
低アルブミン血症分布
食後に服用吸収
脱水排泄・血中濃度
多剤併用相互作用
徐放錠の破砕剤形・吸収速度
OTC薬の追加重複・相互作用
低体重分布・投与量
飲み忘れ後の2回分服用過量・安全管理

演習の問い

  1. 薬の作用が強くなる可能性があるのはどれか
  1. 血中濃度が上昇する可能性があるのはどれか
  1. 与薬前に医師・薬剤師へ確認すべきものはどれか
  1. 患者へ追加で聞く情報は何か

65~85分|症例演習

症例

84歳女性、体重40kg。慢性腎臓病があり、eGFR 25 mL/min/1.73m²。
腰痛に対してプレガバリンとトラマドール・アセトアミノフェン配合薬を服用している。夜間には睡眠薬も服用している。
食事と水分摂取が減り、日中の眠気とふらつきが強くなった。昨日、トイレへ向かう途中で転倒した。
嚥下しにくいため、家族から「錠剤を全部砕いてよいか」と相談された。