03 循環器①

03 振り返り小テスト

血圧・心不全・利尿薬――循環と体液

問1|血圧の基本

血圧を決める二つの主要な要素の組み合わせとして、正しいものを一つ選べ。
A.心拍数 × 循環血液量
B.心拍出量 × 末梢血管抵抗
C.一回拍出量 × 腎血流量
D.静脈還流量 × 血清Na濃度

問2|降圧薬の作用

ARBによって抑えられる変化として、最も適切なものを一つ選べ。
A.Ang IIによる血管収縮
B.心筋細胞へのCa流入
C.ヘンレ係蹄でのNa再吸収
D.血小板の凝集

問3|Ca拮抗薬と浮腫

高血圧患者にアムロジピンを追加した2週間後、両足首の浮腫が出現した。体重増加と呼吸困難はない。最も適切な考え方を一つ選べ。
A.浮腫があるため、心不全と確定できる
B.腎不全による体液貯留と確定できる
C.Ca拮抗薬による末梢性浮腫の可能性がある
D.利尿薬を直ちに追加する必要がある

問4|心不全の変化

慢性心不全患者に、3日間で2kgの体重増加、下腿浮腫、夜間の呼吸困難が認められた。最も考えられる状態を一つ選べ。
A.体液貯留によるうっ血
B.循環血液量の過度な減少
C.低血糖
D.薬剤による末梢神経障害

問5|心不全治療薬

心不全患者のうっ血を改善する目的で、Naと水の排泄を増加させる薬を一つ選べ。
A.ループ利尿薬
B.β遮断薬
C.Ca拮抗薬
D.抗血小板薬

問6|利尿薬使用後の変化

心不全患者でフロセミドを増量した。呼吸困難と浮腫は改善したが、2日間で体重が2.8kg減少し、立位時のめまいが出現した。血圧94/58 mmHg、血清Cr上昇、K 3.2 mEq/Lであった。
この患者に起きている可能性が最も高いものを一つ選べ。
A.利尿不足による体液貯留
B.過度の利尿による循環血液量減少
C.Ca拮抗薬による末梢性浮腫
D.交感神経系の過剰な活性化だけ

問7|記述問題

心不全患者で毎日体重を測定する理由を、「体液量」という言葉を使って説明せよ。

問8|症例記述

心不全患者で利尿薬を増量した後、呼吸困難は改善したが、立位時のふらつきが出現した。
追加で確認する項目を二つ挙げ、それぞれの理由を書け。

解答・解説

問題正解解説
1B血圧は、おおむね心拍出量と末梢血管抵抗の積で考える。
2AARBはAT₁受容体を遮断し、Ang IIによる血管収縮やアルドステロン分泌などを抑える。
3CCa拮抗薬による細動脈拡張で毛細血管内圧が上昇し、末梢性浮腫が生じることがある。浮腫だけで心不全とは判断できない。
4A短期間の体重増加、浮腫、夜間呼吸困難は、Na・水貯留によるうっ血を示唆する。
5Aループ利尿薬はNa・水排泄を増やし、肺うっ血や末梢浮腫を改善する。
6B急激な体重減少、低血圧、ふらつき、Cr上昇、低K血症は、過度の利尿を示唆する。

問7の解答例

心不全ではNaと水が貯留すると体液量が増加し、短期間で体重が増えるため、毎日の体重測定によってうっ血の悪化を早期に把握できる。

採点基準:2点

  • 体重変化と体液量を関連づけている:1点
  • 心不全悪化・うっ血の把握に結びつけている:1点

問8の解答例

  • 臥位・立位の血圧:利尿による循環血液量減少と起立時血圧低下を確認するため
  • 体重:短期間に体液量が減りすぎていないか確認するため
  • 尿量:利尿効果と体液排泄の程度を確認するため
  • Cr・eGFR:循環血液量減少に伴う腎機能悪化を確認するため
  • Na・K:利尿薬による電解質異常を確認するため

採点基準:2点

  • 適切な観察項目を二つ挙げている:1点
  • 薬理作用や体液量変化と関連づけている:1点
単なる「血圧、体重、採血」の列挙だけでなく、なぜ確認するのかを説明できているかを評価する。