06

06|感染症治療と抗菌薬適正使用

項目設計
分類A臨床型+B治療理解型
A臨床型抗菌薬・AMR
B治療理解型抗結核薬、抗ウイルス薬、抗真菌薬・抗寄生虫薬、ワクチン
事前学習病原体の分類、感染対策、抗感染症薬の基本
対面授業講義35分+整理演習15分+症例35分+確認5分
中心症例肺炎患者の検体採取、初回投与、効果判定、治療の見直し
中心メッセージ抗菌薬を投与して終わりではなく、投与前から投与後まで患者をみる

1.事前学習

所要時間は15~20分、スライド20枚前後を想定する。

到達目標

事前学習後、学生が次のことを説明できる状態を目指す。
  1. 病原体を細菌・ウイルス・真菌・寄生虫に分類できる
  1. 抗菌薬と抗ウイルス薬などの違いを説明できる
  1. 経験的治療と標的治療の違いを説明できる
  1. 培養検体を採取する目的を説明できる
  1. 抗菌薬適正使用とAMRの基本を説明できる

事前学習スライド構成

No.スライド内容
1タイトル感染症治療と抗菌薬適正使用
2学習目標病原体・検体・治療・評価のつながりを理解する
3感染症成立の3要素病原体、感染部位、患者の防御機能
4病原体の分類細菌・ウイルス・真菌・寄生虫
5感染と保菌病原体の存在だけでは治療対象とは限らない
6感染症を考える入口どこで、何が、どの程度の感染を起こしているか
7感染経路と感染対策標準予防策と感染経路別予防策
8培養検査の目的原因微生物と薬剤感受性を調べる
9検体採取の原則適切な部位・方法・量・タイミング
10抗菌薬の作用点細胞壁、タンパク質合成、核酸合成、葉酸代謝
11細胞壁合成阻害薬βラクタム系、グリコペプチド系
12タンパク質合成阻害薬マクロライド系、アミノグリコシド系など
13広域薬と狭域薬抗菌スペクトルの違い
14経験的治療原因菌確定前に感染部位などから選択
15標的治療培養・感受性結果に基づいて治療を絞る
16AMR薬剤耐性が生じる仕組みと影響
17抗菌薬適正使用適応、薬剤、用量、経路、期間を適切にする
18腎機能と抗菌薬腎排泄型薬剤の蓄積と副作用
19抗菌薬以外の治療薬抗結核薬、抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗寄生虫薬
20ワクチン能動免疫による感染・重症化予防
21まとめ病原体・検体・薬・患者観察をつなげる

強調したい誤解

  • 抗菌薬はウイルスには効かない
  • 広域抗菌薬は「強い薬」という意味ではない
  • 培養陽性だけで感染症とは判断できない
  • 耐性を獲得するのは患者ではなく微生物である
  • 発熱やCRPだけでは治療効果を判断できない
  • 検体は可能なら抗菌薬投与前に採取するが、重症患者の治療開始を不当に遅らせない