ARB
ARBは、アンジオテンシンII受容体(AT1)を遮断してRAASを抑制し、血圧低下と心・腎保護に寄与する薬効群です。
ACE阻害薬と比べて咳は少ない一方、高K血症と腎機能悪化には注意が必要です。
|ACE阻害薬との使い分け
1)ACE阻害薬の咳が問題ならARB
- 代表薬:カンデサルタン、テルミサルタン など
- 特徴:咳は起こりにくいが、高K/腎機能悪化の注意は共通
2)心血管系へのエビデンスが豊富なのは、ACE阻害薬(キニンによる循環器系へのメリットがあるため )
|薬物動態:腎排泄/肝代謝
ARBは薬剤ごとに体内動態が異なるため、実務上は「腎臓排泄に寄るタイプ」か「肝代謝に寄るタイプ」かを意識すると、腎機能低下時の説明や薬剤選択の整理に役立ちます。
- 腎排泄型:多くのARB
- 肝代謝型:テルミサルタン
※ただし、どのARBでも高K血症と腎機能悪化のリスクそのものが消えるわけではないため、K/Cr/eGFRのモニタは共通で重要です。
- 最重要リスク:高K血症(脱力、不整脈を疑う症状)
- 次に重要:腎機能悪化(特に脱水や併用薬で)
- 高齢者での注意:脱水しやすく腎予備能が低い→開始量/増量ペースとモニタを丁寧に
- 腎機能/肝機能:K・Cr/eGFR・尿量をセットで
- 相互作用(併用注意):K製剤、MRA、NSAIDs、利尿薬(脱水)など
- 開始時/増量時:血圧、めまい、K、Cr/eGFR、尿量
- 脱水時:AKI・高Kのリスク↑
- 腎機能が変化した時:K/Crの再評価
- 高齢者:低血圧(転倒)と電解質・腎の変化をセットで
- Evidence Library:高齢者の医薬品適正使用(総論/各論)など