糖尿病治療薬×運動・活動
薬効群を「運動・活動」で横並びにすると
| 薬効群 | 運動・活動への主な影響 | 観察ポイント |
|---|---|---|
| インスリン | 運動中・運動後低血糖 | 運動前後の血糖、冷汗、ふらつき、夜間低血糖 |
| SU薬・グリニド薬 | 運動誘発性低血糖 | 食事量+活動量+低血糖 |
| メトホルミン | 低血糖は少ない。運動適応をわずかに減弱する可能性 | 疲労感、運動耐容能。ただし通常は運動継続 |
| SGLT2阻害薬 | 低血糖は少ない。脱水・血圧低下 | 発汗、水分、立ちくらみ、体重 |
| GLP-1系 | 単独低血糖は少ない。体重減少を介して活動しやすくなる可能性 | 食事量、筋量、筋力、フレイル |
| DPP-4阻害薬 | 運動への直接的影響は少ない | 通常の活動評価 |
| α-GI | 運動への直接的影響は少ない | 消化器症状が活動を妨げていないか |
| チアゾリジン薬 | 浮腫・体重増加が活動を妨げる可能性 | 浮腫、息切れ、体重、心不全徴候 |
運動・活動:活動量と低血糖・脱水をセットで見る
- インスリン/SU薬:運動中〜運動後の低血糖
- SGLT2阻害薬:活動・発汗時の脱水、立ちくらみ
- GLP-1系:食事量・体重減少に伴う筋力低下がないか
- チアゾリジン薬:浮腫・息切れで活動性が落ちていないか
特に重要なのは、「患者の活動量が増えた」という一見よい変化でも、インスリンやSU薬を使っていれば低血糖リスクが変わることである。
たとえば、
リハビリ開始→ 筋で糖利用↑→ インスリン感受性↑→ 従来と同じインスリン/SU薬→ 低血糖
という流れが起こりうる。
したがって糖尿病治療薬の「運動・活動」は、歩けるかどうかだけではなく、「活動量の変化に薬剤量が合っているか」を見る領域として整理すると、かなり臨床的になる。