糖尿病治療薬×運動・活動

🚶 運動・活動

観察すること

  • 運動量
  • 運動前後の血糖
  • ふらつき
  • 発汗
  • 動悸
  • 脱力感
  • 転倒
  • 脱水
  • ADL

インスリン・SU薬・グリニド薬

運動によって糖利用が増えるため、状況によって低血糖が生じる。

看護の視点

「運動はよいこと」だけでなく、薬剤・食事・運動のバランスを見る。

SGLT2阻害薬

脱水があると、
  • 立ちくらみ
  • ふらつき
  • 倦怠感
として現れることがある。

GLP-1関連薬

食事摂取量が大きく減少している場合、倦怠感や活動量低下がないか確認する。
 
 

薬効群を「運動・活動」で横並びにすると

薬効群運動・活動への主な影響観察ポイント
インスリン運動中・運動後低血糖運動前後の血糖、冷汗、ふらつき、夜間低血糖
SU薬・グリニド薬運動誘発性低血糖食事量+活動量+低血糖
メトホルミン低血糖は少ない。運動適応をわずかに減弱する可能性疲労感、運動耐容能。ただし通常は運動継続
SGLT2阻害薬低血糖は少ない。脱水・血圧低下発汗、水分、立ちくらみ、体重
GLP-1系単独低血糖は少ない。体重減少を介して活動しやすくなる可能性食事量、筋量、筋力、フレイル
DPP-4阻害薬運動への直接的影響は少ない通常の活動評価
α-GI運動への直接的影響は少ない消化器症状が活動を妨げていないか
チアゾリジン薬浮腫・体重増加が活動を妨げる可能性浮腫、息切れ、体重、心不全徴候
運動・活動:活動量と低血糖・脱水をセットで見る
  • インスリン/SU薬:運動中〜運動後の低血糖
  • SGLT2阻害薬:活動・発汗時の脱水、立ちくらみ
  • GLP-1系:食事量・体重減少に伴う筋力低下がないか
  • チアゾリジン薬:浮腫・息切れで活動性が落ちていないか
特に重要なのは、「患者の活動量が増えた」という一見よい変化でも、インスリンやSU薬を使っていれば低血糖リスクが変わることである。
たとえば、
リハビリ開始
→ 筋で糖利用↑
→ インスリン感受性↑
→ 従来と同じインスリン/SU薬
低血糖
という流れが起こりうる。
したがって糖尿病治療薬の「運動・活動」は、歩けるかどうかだけではなく、「活動量の変化に薬剤量が合っているか」を見る領域として整理すると、かなり臨床的になる。