siRNA製剤
siRNA(small interfering RNA)製剤は、標的mRNAを分解して目的タンパクの産生を抑える「核酸医薬」。脂質異常症領域では、主にPCSK9を標的としてLDL-Cを低下させる。
- siRNAが肝細胞内で標的mRNAに結合
- RISC複合体によりmRNAが切断・分解 → 標的タンパクが作られにくくなる
- PCSK9 siRNAの場合:PCSK9産生↓ → 肝細胞表面のLDL受容体が増えやすい → 血中LDL-C低下
| 代表薬(一般名) | 標的 | 特徴 |
|---|---|---|
| インクリシラン | PCSK9 | PCSK9のmRNAを抑制してLDL-Cを低下させる(抗体PCSK9阻害薬と「狙い」は同じで、手段がsiRNA) |
- 注射部位反応(発赤、疼痛、腫脹 など)
- (一般に)肝機能などの定期モニタリングは他の脂質薬と同様に、患者背景に応じて実施
- 妊娠・授乳、重篤な肝障害などは各添付文書で確認(施設運用に合わせて整理)
- 高LDL-Cで、スタチン±エゼチミブ等でも目標に届かない例
- 家族性高コレステロール血症(FH)や、二次予防などの高リスク例で追加選択肢になりうる
- 位置づけは「PCSK9阻害薬(抗体)」と近く、患者の背景・継続性・費用などで選択を検討
- LDL-Cの推移(効果確認)と、併用薬(スタチン等)の副作用観察
- 注射部位反応の観察・セルフケア指導
- 「無症状でも継続が重要」になりやすいので、治療目的(将来の心血管イベント予防)を共有
- 定期通院・定期採血で効果を評価すること
- 併用中の脂質薬を自己判断で中止しないこと
- 発赤・腫れ・強い痛みなど注射部位の異常があれば相談