Ca拮抗薬とグレープフルーツジュース
症例
65歳女性。
高血圧のため アムロジピン(Ca拮抗薬)を服用している。
最近、健康のためにと
毎朝グレープフルーツジュースを飲むようになった。
数日後、ふらつき・めまいを訴え、
血圧が普段より大幅に低下していた。
この原因として最も考えられるものはどれか。
グレープフルーツジュースの摂取
グレープフルーツジュースに含まれるフラノクマリンは、小腸のCYP3A4を阻害する。
Ca拮抗薬(アムロジピンなど)はCYP3A4で代謝される薬である。
そのため
グレープフルーツジュースを飲む
↓
小腸CYP3A4が阻害される
↓
Ca拮抗薬の代謝が抑えられ、血中濃度が上昇
↓
血圧が過度に低下
→ ふらつき・めまい・転倒リスク上昇
アムロジピンの副作用
アムロジピン自体の副作用として浮腫や頭痛はあるが、今回は新たにグレープフルーツジュースを飲み始めたタイミングで症状が出ている。用量変更なく急に血圧が下がった原因としては、薬物相互作用が最も考えられる。
降圧薬の効果不足
血圧が低下しているため、効果不足ではなく過剰な効果が問題である。
脱水
脱水でも血圧低下は起こりうるが、グレープフルーツジュースを飲み始めたタイミングとの関連から、薬物相互作用がより考えられる。
グレープフルーツジュースとの相互作用で注意が必要な薬には、他にどのようなものがありますか?
- シクロスポリン(免疫抑制薬)
- スタチン系(シンバスタチン、アトルバスタチンなど)
- ベンゾジアゼピン系(トリアゾラムなど)
- いずれもCYP3A4で代謝される薬であり、血中濃度が上昇するリスクがある