アミロイドβ
ひとことで
アミロイドβ(Aβ)は、神経細胞膜のタンパク質から産生される短いペプチドです。通常は分解・排出されますが、産生と除去のバランスが崩れると脳内に蓄積し、凝集して老人斑(アミロイドプラーク)を形成します。
アルツハイマー病との関係
- Aβの蓄積・凝集は、アルツハイマー病の病理変化の一つ
- Aβの蓄積が、神経炎症やシナプス障害、タウ病理、神経細胞障害につながると考えられている
- ただし、Aβの蓄積量だけで症状の程度や進行を単純に判断することはできない
- アミロイドPETや髄液検査などで、脳内Aβ病理の有無を評価することがある
治療との関係
レカネマブやドナネマブなどの抗アミロイドβモノクローナル抗体は、Aβを標的として脳内からの除去を促進する疾患修飾薬です。対象となる病期、Aβ病理の確認、MRIによる評価など、適正使用の条件があります。
- 従来のChE阻害薬やNMDA受容体拮抗薬とは、標的と作用機序が異なる
- 治療目標は「治す」ことではなく、早期アルツハイマー病の進行を遅らせること
- 重要な副作用として、ARIA(アミロイド関連画像異常)に注意する
- ARIAには脳浮腫などのARIA-Eと、微小出血などのARIA-Hがある
看護・生活の視点
- 抗アミロイドβ抗体治療では、定期MRIや通院スケジュールを確認する
- 頭痛、混乱、視覚変化、めまい、悪心、意識変化などがあれば医療者へ報告する
- 抗凝固薬・抗血小板薬の使用状況や、出血リスクを確認する
- 患者・家族には、治療効果の目標、定期検査の必要性、ARIAの症状をわかりやすく説明する
関連キーワード
- アルツハイマー型認知症
- タウオパチー
- タウ蛋白
- 抗アミロイドβモノクローナル抗体
- レカネマブ
- ドナネマブ
- ARIA