フルマゼニル
フルマゼニルは、ベンゾジアゼピン系薬の作用を解除する静注の拮抗薬。麻酔・検査後の覚醒促進や、ベンゾジアゼピン系薬の過量投与時に用いられる。オピオイドの作用は解除しない。
| 一般名 | 先発品例 | 剤形 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| フルマゼニル | アネキセート®注射液0.5mg | 注射剤(静注) | ベンゾジアゼピン系薬の作用を競合的に遮断。再鎮静に注意 |
- GABA_A受容体のベンゾジアゼピン結合部位に競合的に結合する
- ベンゾジアゼピン系薬の作用を遮断し、鎮静・催眠・健忘・筋弛緩を解除する
- オピオイド受容体には作用しないため、オピオイドの呼吸抑制は改善しない
- ベンゾジアゼピン系薬による鎮静の解除
- 麻酔・検査後の覚醒促進
- ベンゾジアゼピン系薬の過量投与時の拮抗
- 鎮静、催眠、健忘、筋弛緩、呼吸抑制を解除する
- 意識レベルを改善し、覚醒を促す
- ベンゾジアゼピン系薬による呼吸抑制を改善する
- 麻酔・処置後の鎮静や健忘を解除する
- 悪心・嘔吐、めまい、頭痛
- 興奮、不安、動悸、血圧上昇
- 急な拮抗による離脱症状
- けいれん、不整脈
- 作用時間の差による再鎮静
- 本剤またはベンゾジアゼピン系薬への過敏症では禁忌
- ベンゾジアゼピン依存患者では、急な拮抗により離脱症状やけいれんを起こすことがある
- てんかん患者ではけいれん誘発に注意する
- 三環系抗うつ薬などとの混合薬物中毒では、けいれんや不整脈が悪化する可能性がある
- 本剤の作用は短いため、投与後に再鎮静が起こることがある
- 投与前後の意識レベル、呼吸数、SpO₂、血圧、脈拍、心電図を観察する
- 気道確保、酸素、吸引、蘇生器具を準備する
- 覚醒後の再鎮静、呼吸抑制、興奮、けいれんを観察する
- 嘔吐・誤嚥のリスクに注意する
- 反応が不十分でも、原因薬がベンゾジアゼピン系以外の場合があるため、原因薬と併用薬を確認する
- 静脈注射薬であり、医療者が使用する
- 投与後も眠気や再鎮静が生じることがあるため、医師の許可があるまで運転や危険作業をしない
- 異常な眠気、呼吸が浅い・遅い、けいれん、強い動悸などがあれば直ちに医療者へ知らせる