看護薬理学
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看護薬理学 2026
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S-RIM
S-RIM
2026/10/5
9:18
2026/10/5
9:25
S-RIM
セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬
💊
① 薬効群の概要
S-RIM(Serotonin Reuptake Inhibitor and Modulator)は、セロトニン再取り込み阻害作用に加えて、複数のセロトニン受容体を調節する抗うつ薬。セロトニン神経伝達を多面的に調節するため、
マルチモーダル抗うつ薬
とも呼ばれる。
※S-RIMはSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)とは異なる分類。
💊
② 代表薬
一般名
先発医薬品名
主な適応
ボルチオキセチン
トリンテリックス®
うつ病・うつ状態
⚙️
③ 作用機序・薬理作用
作用部位
:セロトニントランスポーター(SERT)および複数の5-HT受容体
SERT阻害
:セロトニンの再取り込みを阻害し、セロトニン神経伝達を高める。
受容体調節
:5-HT₃・5-HT₇・5-HT₁D受容体を拮抗、5-HT₁B受容体を部分作動、5-HT₁A受容体を作動させる。
特徴
:単一の再取り込み阻害だけでなく、複数の受容体を介してセロトニン神経伝達を調節する。
ノルアドレナリン再取り込み阻害薬ではないため、SNRIとは区別する。
🩺
④ 適応・臨床効果
適応:うつ病・うつ状態
抑うつ気分、不安、意欲低下などの改善に用いる。
効果発現には時間がかかる場合があるため、効果と副作用を経過で確認する。
⚠️
⑤ 主な副作用
消化器症状
:悪心、嘔吐、便秘、口渇
中枢神経症状
:めまい、眠気、頭痛
性機能障害
:性欲低下、射精障害など
重大な副作用
:セロトニン症候群、けいれん、低ナトリウム血症、躁転など
🚨
⑥ 禁忌・重要な注意
MAO阻害薬との併用・近接使用は避ける
(セロトニン症候群のリスク)。
投与初期・増量時は、
自殺念慮・自傷リスク
に注意する。
不安・焦燥・興奮・易刺激性などの
アクティベーションシンドローム
や躁転を観察する。
他のセロトニン作動薬、抗うつ薬、トリプタン系薬剤などとの併用では、セロトニン症候群に注意する。
急な中止でめまい、悪心、発汗、不眠、不安などの離脱症状が出ることがある。
👀
⑦ 看護・観察ポイント
自殺リスク
:投与開始後・増量後の希死念慮、不安・焦燥・興奮・易刺激性を観察し、変化があれば速やかに報告する。
消化器症状
:悪心、嘔吐、食欲、便通を確認する。
精神・睡眠状態
:眠気、不眠、過活動、躁転を観察する。
セロトニン症候群
:発熱、発汗、振戦、筋緊張、反射亢進、下痢、意識変容などを観察する。
服薬状況と自己中断の有無を確認し、急な中止を防ぐ。
📋
⑧ 服薬指導
効果発現まで時間がかかる場合があるため、自己判断で増量・追加服用しない。
急に中止せず、減量・中止は医師の指示に従う。
強い不安・焦燥、自殺念慮、発熱、発汗、手の震え、筋肉のこわばり、意識の変化があれば直ちに相談する。
眠気やめまいがある間は、自動車の運転や危険な作業を避ける。