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看護薬理学 2026
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四環系抗うつ薬
四環系抗うつ薬
2026/10/5
9:26
2026/10/5
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四環系抗うつ薬
Tetracyclic antidepressants(TeCA)
💊
① 薬効群の概要
四環系抗うつ薬は、化学構造上4つの環をもつ抗うつ薬。薬剤ごとに作用は異なるが、ノルアドレナリン神経伝達の増強、α₂アドレナリン受容体やセロトニン受容体の調節、ヒスタミンH₁受容体遮断などにより、抑うつ・不安・不眠を改善する。
※ミルタザピンも四環系構造をもつが、薬理学的には一般にNaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)として別に扱う。
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② 代表薬
一般名
先発医薬品名
主な特徴
マプロチリン
ルジオミール®
ノルアドレナリン再取り込み阻害。鎮静、けいれんに注意
ミアンセリン
テトラミド®
α₂受容体・5-HT受容体を調節。眠気、体重増加に注意
セチプチリン
テシプール®
ノルアドレナリン神経伝達を調節。鎮静などに注意
※適応疾患、用法・用量、副作用は薬剤により異なる。
⚙️
③ 作用機序・薬理作用
マプロチリン
:主にノルアドレナリン再取り込みを阻害し、シナプス間隙のノルアドレナリンを増加させる。
ミアンセリン
:α₂アドレナリン受容体を遮断し、ノルアドレナリン放出を促進する。5-HT₂・5-HT₃受容体を遮断し、H₁受容体遮断による鎮静作用も示す。
セチプチリン
:ノルアドレナリン神経伝達を増強する。
共通して、抑うつ・不安を改善するが、H₁受容体遮断により眠気や体重増加が生じることがある。
🩺
④ 適応・臨床効果
適応:うつ病・うつ状態(薬剤により異なる)
抑うつ気分、意欲低下、不安などを改善する。
鎮静作用をもつ薬剤では、不眠や不安を伴う患者に用いられることがある。
効果発現には時間がかかる場合があるため、効果と副作用を経過で確認する。
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⑤ 主な副作用
中枢神経症状
:眠気、鎮静、めまい、ふらつき、脱力
抗コリン作用
:口渇、便秘、排尿困難、かすみ目
循環器症状
:起立性低血圧、動悸、頻脈
代謝・その他
:食欲亢進、体重増加、発汗
重大な副作用
:けいれん、肝機能障害、白血球減少・無顆粒球症など(薬剤により異なる)
🚨
⑥ 禁忌・重要な注意
けいれん性疾患やけいれんの既往
がある患者では慎重に使用する。特にマプロチリンではけいれんに注意する。
閉塞隅角緑内障、尿閉・前立腺肥大
では抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある。
心疾患、高血圧、低血圧、高齢者では循環動態と転倒に注意する。
投与初期・増量時は自殺念慮、焦燥、躁転を観察する。
MAO阻害薬との併用・近接使用は避ける。
急な中止で不眠、悪心、発汗、不安などが生じることがある。
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⑦ 看護・観察ポイント
精神状態
:自殺念慮、焦燥、興奮、躁転の有無を観察する。
鎮静・転倒
:眠気、意識レベル、ふらつき、歩行状態を確認し、夜間の転倒を予防する。
循環動態
:血圧、脈拍、起立時のふらつき、動悸を確認する。
抗コリン症状
:口腔内の乾燥、便通、排尿困難、視覚異常を観察する。
けいれん
:けいれんの既往やリスク因子を把握し、発作の有無を観察する。
血液・肝機能
:発熱、咽頭痛、感染徴候、黄疸、倦怠感などがあれば報告する。
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⑧ 服薬指導
眠気・めまいが出ることがあるため、服用後の運転や危険作業を避ける。
起立性低血圧を防ぐため、起き上がるときはゆっくり動く。
自己判断で増量・中止せず、減量・中止は医師の指示に従う。
強いふらつき、排尿困難、動悸、けいれんがあれば相談する。
発熱や咽頭痛が続く場合は、白血球減少・無顆粒球症の可能性もあるため、速やかに医療者へ連絡する。