10 事前学習(腎機能検査・血算・凝固検査)

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  • 事前学習(15〜20分)の要点整理です。
  • この回のメッセージ:薬だけを見ず、腎機能・尿量・血算・出血徴候を“経時的”にみる

到達目標(事前学習)

  1. 腎臓の主な機能を説明できる
  1. 血清クレアチニン、eGFR、尿量の意味を説明できる
  1. 血算の赤血球・白血球・血小板を区別できる
  1. PT-INRとAPTTが凝固系の検査であることを説明できる
  1. 腎機能低下によって薬物が蓄積する理由を説明できる

腎臓の役割(4つ)

  • 排泄(薬物や老廃物を尿へ)
  • 体液・電解質(Na・Kなどの調整)
  • 酸塩基(酸性/アルカリ性の調整)
  • 内分泌(レニン、エリスロポエチン、活性型ビタミンD など)

腎機能検査:3つをセットで見る

1) 血清クレアチニン(Cr)

  • 筋代謝産物で、主に腎から排泄される
  • 注意:高齢者・低筋肉量ではCrが低く出て、腎機能低下を見落としやすい

2) eGFR

  • 糸球体濾過量(GFR)の推算値
  • 注意:推算なので、体格・年齢・筋肉量の影響がある

3) 尿量

  • 腎灌流や腎機能を反映する重要な経時情報
  • 「検査値がまだ動いていなくても尿量が減る」ことがある

AKIとCKD(ざっくり)

  • AKI:短期間に腎機能が悪化(急性)
  • CKD:腎障害が長く続く(慢性)

腎機能低下で薬が蓄積する理由(1文)

腎排泄型の薬は、腎機能が低下すると排泄が遅れて半減期が延び、血中濃度が上がり、作用や副作用が長引く。

血算(CBC):3つを区別する

何を見る?主な役割低下で困ること(イメージ)
赤血球(Hb)酸素運搬だるい、息切れ(貧血)
白血球(好中球)感染防御感染しやすい
血小板一次止血出血しやすい(点状出血など)
注意:Hbが低い=すぐ鉄欠乏、とは決めない(原因がいろいろある)。

凝固検査:PT-INRとAPTTは「血小板」と別

  • 血小板:一次止血(血小板の“栓”)
  • 凝固因子(PT-INR/APTT):二次止血(フィブリンで固める)
血小板数とPT-INR/APTTは、同じ止血機能を測っているわけではない。

事前学習での注意点(ここだけ覚える)

  • Crが基準範囲でも腎機能正常とは限らない(低筋肉量)
  • eGFRは推算値で、薬剤投与設計では体格なども含めて評価する
  • Hb低下だけで鉄欠乏性貧血と決めない
  • 血小板とPT-INR/APTTは別もの

確認ミニテスト(5問)

  1. 腎臓の役割を2つ挙げよ
  1. Crが低く出て腎機能低下を見落としやすい患者は?(ヒント:高齢者/低筋肉量)
  1. 血算の3つ(赤血球・白血球・血小板)のうち、一次止血に関わるのは?
  1. PT-INRとAPTTは何を評価する検査?
  1. 腎機能低下で薬の作用が長引く理由を1文で。