ビグアナイド
ビグアナイド薬(主にメトホルミン)は、肝での糖新生抑制などを通じて血糖を下げる薬効群で、2型糖尿病治療で基盤薬として使われることが多いです。
単独では低血糖を起こしにくい一方、消化器症状(悪心・下痢)が出やすく、脱水や腎機能悪化が重なると 乳酸アシドーシス につながりうるため、「体調不良時の安全管理」が重要です。
実務上、ビグアナイド薬は主に メトホルミン を中心に整理します(他のビグアナイド系は、現在では販売中止)。
- 代表薬:メトホルミン
- 特徴:低血糖は単独では少ないが、消化器症状が出やすい。体調不良(脱水・感染・食事摂取不良)時にリスクが上がる
- 最重要リスク:乳酸アシドーシス(頻度は高くないが重篤) 体調不良(食事摂取不良、嘔吐・下痢、脱水、感染など)や腎機能悪化が重なるとリスクが上がりうる
- 次に重要:悪心、下痢、腹部不快感(開始・増量で目立ちやすい)
- 高齢者での注意:摂取量低下や脱水が起きても訴えが乏しいことがある。食事量・便通・水分摂取と全身状態(ふらつき、倦怠感)をセットで観察
- 腎機能/肝機能:腎機能悪化時や脱水時は安全性が問題になりやすい。腎機能変化時は継続可否を見直す(処方設計に従う)
- 相互作用(併用注意):下痢・嘔吐を起こす薬、利尿薬などで脱水に傾くとリスクが上がる。併用薬追加・変更時は「脱水に傾いていないか」を確認
- 開始時/増量時:悪心・下痢、食事量、体重、脱水兆候(口渇、尿量低下、ふらつき)
- 脱水・感染・食事摂取不良時:乳酸アシドーシスのリスクが上がりうるため、全身状態と腎機能を含めて早めに共有
- 腎機能悪化時:同じ量でも安全性が問題になりやすい(見直しにつなげる)
- 長期使用時:ビタミンB12欠乏(貧血、しびれ等)にも注意し、必要時に評価につなげる
- Evidence Library:糖尿病診療ガイドライン、乳酸アシドーシス/脱水の安全管理、高齢者の医薬品適正使用(総論/各論)など
- 添付文書:メトホルミン(禁忌、腎機能、体調不良時の注意事項)