PMDA/エプキンリ皮下注 4mg、同皮下注 48mg の適正使用のお願い サイトカイン放出症候群について

ジェンマブ株式会社、アッヴィ合同会社:「エプキンリ皮下注4mg、同皮下注48mgの適正使用のお願い(サイトカイン放出症候群について)」、2024年3月.(PDF
 
エプコリタマブ(遺伝子組換え)(エプキンリ皮下注4mg/エプキンリ皮下注48mg) https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/4291469
1.警告 1.2 重度のサイトカイン放出症候群があらわれることがあり、死亡に至る例が報告されている。特に治療初期は入院管理等の適切な体制下で本剤の投与を行うこと。また、サイトカイン放出症候群に対する前投与薬の投与等の予防的措置を行うとともに、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、製造販売業者が提供するサイトカイン放出症候群管理ガイダンス等に従い、適切な処置を行うこと。[7.2 参照][7.3 参照][7.5 参照][8.1 参照][11.1.1 参照]
[1] PMDA (URL) >医療安全情報 >製薬企業からの適正使用等に関するお知らせ(URL
 
関連情報)
 
参考)

サイトカイン放出症候群(CRS)

サイトカイン放出症候群とは、抗体医薬品の投与中または投与直後に現れる、炎症性サイトカインの放出によって引き起こされる症状の総称
抗体医薬品の投与後、体内の免疫応答が必要以上に活性化され、サイトカインが放出されさまざまな症状が発現する

症状

• 発熱、低血圧、低酸素症、悪寒、頻脈、頭痛及び呼吸困難等
→CRS を疑う症状が出現したら、速やかに医療機関を受診する

予防

  • 前投薬・後投薬
1サイクル目:
投与30〜120分前:副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤
投与翌日・投与後2日目・投与後3日目:副腎皮質ホルモン剤
2サイクル目以降:
初回投与後にGrade2・3の CRS が現れた患者:副腎皮質ホルモン剤(前投薬・後投薬)
 
  • 水分補給:CRS・TLS を予防するための水分補給
国内第Ⅰ/Ⅱ相試験では、以下の対応が追加で規定された →医療機関ごとに対応が異なると考えられるので、医療機関が作成しているパンフレット等を確認する
-投与前24時間に、2〜3Lの水分を摂取する。
-投与前24時間に降圧薬の服用を中断する。
-投与日は、投与前に等張輸液500mLの投与をうける。かつ、
-投与後24時間に、2〜3Lの水分を摂取する。