Survey of community and hospital pharmacist involvement in outpatient chemotherapy using Japanese health information data

 
P:Population 誰を対象に
 
E:Exposure 何をしたら(曝露)
 
C:Comparison 何と比べて(比較)
 
O:Outcome どうなる?(アウトカム)
 
Paper Interpreter
Title (English): Survey of community and hospital pharmacist involvement in outpatient chemotherapy using Japanese health information data
タイトル (日本語): 日本の健康情報データを用いた外来化学療法における地域薬剤師と病院薬剤師の関与に関する調査
Journal Name & Publication Year: Journal of Pharmaceutical Policy and Practice, 2024
ジャーナル名と発行年: Journal of Pharmaceutical Policy and Practice, 2024
First and Last Authors: Mari Iwata, Mitsuhiro Nakamura
最初と最後の著者: Mari Iwata, Mitsuhiro Nakamura
First Affiliations: Laboratory of Drug Informatics, Gifu Pharmaceutical University, Gifu, Japan
最初の所属機関: 岐阜薬科大学薬学情報学研究室、日本岐阜
Abstract:
要約:
本研究は、日本の健康情報データを用いて外来化学療法における薬剤師の関与の現状と課題を評価することを目的としている。2020年から2021年に請求された注射用抗がん剤の使用および、協力強化加算(AEC)と特定薬剤管理指導加算2(ASD2)の請求データを用いた。75歳未満のがん患者に比べて75歳以上の患者で注射用抗がん剤の使用が減少し、男性に比べて女性の方がASD2の請求数が多かった。また、地域薬剤師によるASD2の請求回数は病院薬剤師によるAECの約5%に過ぎず、地域薬剤師と病院薬剤師の連携不足が示唆された。
Background:
背景:
がんは世界的に見て死因の第2位を占めており、日本では1981年以降主要な死因となっている。外来化学療法を受ける患者が増加しているが、その副作用管理には多職種による協力が必要とされている。日本では、地域薬剤師と病院薬剤師の連携を強化するために協力強化加算(AEC)と特定薬剤管理指導加算2(ASD2)が導入されている。
Methods:
方法:
本研究は、2020年4月から2021年3月に請求されたNDB Open Data Japan(NODJ)のデータセットと、全国がん登録(NCR)データを使用して行われた。注射用抗がん剤の使用状況、AECおよびASD2の請求数、性別・年齢別のがん患者数を解析した。
Results:
結果:
注射用抗がん剤の使用は、75歳未満の患者に比べて75歳以上の患者で減少した。AECの請求数は男女でほぼ同数であったが、ASD2の請求数は女性の方が多かった。地域薬剤師によるASD2の請求は病院薬剤師によるAECの約5%であり、地域薬剤師によるがん患者への指導が不足していることが示唆された。
Discussion:
考察:
本研究は、外来化学療法を受ける患者に対する薬剤師の関与の現状と課題を明らかにし、地域薬剤師と病院薬剤師の連携の重要性を示している。特に、男性の患者に対するASD2の請求が少ないことが明らかになった。
Novelty compared to previous studies:
先行研究と比較した新規性:
本研究は、日本の健康情報データを用いて外来化学療法における薬剤師の関与を詳細に評価した初の研究であり、地域薬剤師と病院薬剤師の連携の重要性を強調している点で新規性がある。
Limitations:
制限事項:
本研究は観察研究であり、因果関係を示すことはできない。また、NODJデータは主に保険請求のためのものであり、実際の診療とは異なる可能性がある。
Potential Applications:
潜在的な応用:
本研究の結果は、地域薬剤師と病院薬剤師の連携を強化し、外来化学療法の安全性を向上させるための指針を提供する可能性がある。