子宮頸がん検診で異常があった場合や、子宮頸部円錐切除術やレーザー蒸散術を受けた後で、HPVワクチン接種を受けるのは、その後の病気の再発を予防する効果がありますか?
※子宮頸部円錐切除術…子宮頸がんの前がん病変(CIN3[高度異形成])に対して、病変のある子宮頸部を円錐形に切除する手術方法のことで、治療を兼ねた精密検査としてもっとも一般的な手術です。
※レーザー蒸散術…子宮頸部の病変を切除するのではなく、レーザー光で病変を蒸散する(焼き飛ばす)手術方法のことです。
効果があるとは言えません。子宮頸がん検診で異常があった女性がHPVワクチン接種を受けた場合、接種を受けなかった女性と比べ、前がん病変が減少するかどうかは明らかではありません。がん検診で異常がある女性は、既にHPVに感染しているわけですが、HPVワクチンにはHPV感染を治療する効果はありません。その後の新しい感染を予防できたとしても、既にある感染によって前がん病変になる可能性があるからです。これから感染するHPVを予防することよりも、既にあるHPV感染や異常について定期的な検査や必要な治療を受けていきましょう。
子宮頸がんの前がん病変であるCIN3(高度異形成)に対して、子宮頸部円錐切除術を受けると、ほとんどが治ります。その後にまた同じ状態になる可能性(CIN3の再発)は1〜2%しかありません。原因となるHPVは手術後も腟内の感染は続いていると考えられますが、そのHPV感染をワクチン接種によって抑えることはできません。円錐切除術を受けていれば、その後がんに進行するリスクはほとんどなく、術後にHPVワクチン接種を受けても子宮頸がんの発生はそれ以上減少しないと考えられます。