薬は正しく使ってこそ
(薬剤師から伝えたいこと)知っていますか?薬のリスク
正しく気を付けること、正しく使うこと、何かあったらすぐ相談することが大切です
「薬」とは、「草」かんむりに、「楽」という字が組み合わさってできています。
「楽」には、「細かく切る、刻(きざ)む」という意味があります。
つまり、植物を細かく砕いたり、煎じたりしたもの、が一般的なくすりでした。
くすりとリスク
くすりは、ケガや病気を予防・治療・診断するために使うものです。
しかし、「効果」の反面、くすりによって引き起こされる良くない反応「副作用」も起こります。
「くすり」を反対から読むと「リスク」(Risk, 危険)です。
「くすり」を「リスク」にしないため、最小限の「リスク」にとどめるためには、
正しく使うことが、非常に重要です。
風邪薬を飲んで眠くなったことがある人もいるでしょう。
また、「アナフィラキシー」などの重い副作用を起こす可能性も、ゼロではありません。
くすりを飲んで、少しでも「何かおかしいな?」と思ったら、専門家に相談してください。
くすりを飲んだら、全員に、「副作用」が起こるわけではありません。
「副作用」が起こる機序には、
- 薬の効果の延長として起こる副作用
- 体質によっては起こる副作用
- 薬の量や期間が多い・長いと起こりやすくなる副作用
があります。
薬の種類によっても、特定の副作用が起こりやすい薬があります。
医療関係者は、その特徴を理解した上で、
- 起こりやすい人や薬には注意を払い
- 未然に防ぐ
- 早期に発見する
ために、対策をとっています。
薬の副作用に、特に注意が必要な人
- アレルギーのある人
- 過去にひどい副作用を経験したことがある人
- 医師の治療を受けている人
- 肝臓・腎臓など、薬の成分を代謝・排泄する臓器に疾患のある人
- 他にも薬を飲んでいる人
- 妊娠の可能性がある女性、妊娠している女性、授乳中の女性
- 高齢者
このようなところに該当する方は、薬の副作用に特に注意が必要です。
その情報を伝えるために、お薬手帳などを活用してください。
また、上記の他にも、
- 車の運転などの危険作業に従事している人
- 高所作業をする人
では、特に、副作用での「眠気」に注意が必要です。
- 夜勤など昼夜逆転する場合
などは、薬を服用する時間に工夫が必要です。
くすりを安全に使うために、
- ご自身のことを、伝えてください・・・お薬手帳の活用など
- くすりの使用中に何か異常を感じたら、すぐに専門家に相談してください。
相談するときには、「何という名前の薬を、いつから、どのくらいの量使っていて、どのような症状がでたのか」を伝えることが大切です。
診察の時にうまく伝えられるか心配な人は、あらかじめ、お薬手帳に書いておくと良いです。
(参照元)「知っておきたい 薬のリスクと、正しい使い方」、政府広報オンライン、2022年9月28日.(https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201310/2.html)