アルテプラーゼ(遺伝子組換え)
商品名:グルトパ注/アクチバシン注
剤形:注射剤(静脈内投与)
使用時の注意
⚠️ 特徴
- 遺伝子組換えによるt-PA製剤で、フィブリンへの親和性をもつ。
- 血栓内のプラスミノーゲンをプラスミンへ活性化し、フィブリン血栓を分解する。
- 脳梗塞では発症後4.5時間以内、心筋梗塞では発症後6時間以内が承認適応の時間枠。
- 再灌流による利益が期待できる一方、脳出血など重篤な出血リスクがある。
🚫 注意すべき状況
- 投与前に発症時刻、頭部画像、血圧、血小板、凝固能、抗凝固薬・抗血小板薬の使用を確認する。
- 出血中、頭蓋内出血・出血性病変、最近の頭部外傷・大手術、重度の高血圧、凝固異常などは製剤添付文書と適正治療指針で確認する。
- 抗凝固薬・抗血小板薬との併用では出血リスクが増大するため、投与間隔・併用可否を確認する。
- 急性心筋梗塞では投与後の心破裂・心タンポナーデ、再灌流不整脈に注意する。
💊 薬理作用
- t-PAがフィブリンに結合し、血栓内のプラスミノーゲンをプラスミンに活性化する。
- プラスミンがフィブリンを分解し、閉塞血管の再開通を促す。
- 急性期脳梗塞では虚血組織の血流改善と神経症候・機能障害の改善を目指す。
📦 保管
- 室温保存。有効期間は製品の添付文書で確認する。
- 溶解・希釈方法、使用可能な溶解液、調製後の安定性は製品ごとに確認する。
- 生物由来製品・処方箋医薬品として取り扱う。
看護師向け:観察事項
❤️ 投与後の観察事項
- 頭蓋内出血:突然の頭痛、意識低下、嘔吐、麻痺、構音障害、瞳孔不同、痙攣。
- 全身出血:穿刺部位、歯肉、鼻、尿、便、喀血、皮下出血、消化管出血。
- 循環・呼吸:血圧低下、脈拍異常、胸痛、呼吸困難、SpO₂低下。
- 心筋梗塞:心破裂、心タンポナーデ、再灌流不整脈の徴候。
- 血小板、PT-INR、APTT、フィブリノゲン、Hb・Htなどを確認する。
💉 投与時の確認
- 発症時刻・最終健常確認時刻、頭部画像、投与前血圧、体重、採血結果を確認する。
- 脳梗塞では承認された時間枠と用量を確認し、総量の10%急速投与後、残りを1時間で投与する。
- 投与後は不要な採血・穿刺・筋肉注射を避け、穿刺部位は十分に圧迫止血する。
- 抗凝固薬・抗血小板薬・他の血栓溶解剤の使用歴と投与時期を確認する。
⚠️ 副作用の観察
- 重篤な出血:脳出血、出血性脳梗塞、消化管出血、肺出血、後腹膜出血。
- 出血性ショック:血圧低下、頻脈、冷汗、意識障害。
- 心破裂・心タンポナーデ:突然の胸痛、血圧低下、頸静脈怒張、心音減弱。
- 不整脈:心室細動、心室頻拍、動悸、意識消失。
- 過敏症:発疹、蕁麻疹、呼吸困難、血圧低下。