年齢に応じた薬の違い

年齢に応じた薬の違い

 
こんなことありませんか?
市販薬に、 「15歳以上は、1回2錠。15歳未満は、1回1錠」 などと書いているのを見たことはありませんか?
 
子どもは大人と違って、内臓の働きは、まだ、成熟していません。そのため、薬の影響も大人とは違いますので、特別な注意が必要です。
 
子どもの体に合わせて、薬の量を調節することはもちろんですが、子どもに使える薬の種類も、大人とは違います。
 
子どもの薬は、薬の量だけでなく、薬の種類にも、注意して使われています
大人の薬を半分にすれば、子どもも飲める、というわけではありません。
 
 

子どもの成長に合わせて

子どもの成長に伴って、使用できる薬やその形状が変わります。
 
乳幼児には、シロップ剤やこな薬が適しています。
学童時になると、錠剤やカプセル剤が使えるようになってきます。
 
乳幼児は、体格に合わせて、薬の必要量も微量です。そのため、シロップ剤やこな薬で、ひとりひとりに合わせた量を、細かく調節しています。
 

発達段階に応じた声かけ

新生児〜4ヶ月頃
 
「お薬飲もうね」「上手に飲めたね」
2ヵ月頃より、人があやす顔を見て笑ったり、声を出して反応を示し始める(喃語)ので、この頃から声かけをしましょう
乳児期:5ヶ月〜
 
誤飲にも注意をしましょう
5ヵ月頃から、医薬品の誤飲事故も増えてきます 薬はお子さんの手の届かないところに保管する・薬を出したらすぐ片付けるなど、こころがけましょう
9〜11ヶ月
 
おくすり大事 ごはんは○君/ちゃんね〜
大人と同じことをしたくて介助者のスプーンに手を伸ばしたりするが、こぼすことも多いです
確実に服薬するためには横抱きをしましょう
「おくすりはだいじ」・「くすりは▲(介助者)がするから、ごはんは○君/ちゃんがしようね〜」「上手〜」などと声かけをしましょう
幼児期〜1歳
わー、飲めたの?
すごいね〜!!
ゼリーにする? お水にする?
味覚が発達し、自我が芽生え始め、自己主張が強くなる時期です.この時期から服薬を嫌がる傾向があります
どうしても嫌がる場合、服薬補助食品なども上手に活用しましょう
のませるタイミングも重要です。
お子さんが飲みたくなる気分になるように誘導しましょう。「ゼリーにする? お水にする?」と、お子さんの意向を聞きながら誘導したり、薬をまぜているときに「まぜまぜ〜♪」と興味をひくように仕向けるのもよいです
のめたら大袈裟に褒めて、成功体験を受け付けましょう
3歳以降
 
大人のみする? かっこいい〜
「痛いのが良くなるように、おくすりのもうね」など、服薬についてわかりやすく話して、なぜ服薬するかを理解させましょう
散剤を口に入れて飲めるようになってくるのも、この頃です
「お兄さん、お姉さん」「かっこいい〜」など自尊心を引き出すような声かけをしたり、「大人のみできるの?かっこいい〜」など声かけすることも有効な場合があります