活性型ビタミンD3製剤・ビタミンD3誘導体
活性型ビタミンD3製剤・ビタミンD3誘導体
特長:
骨を強くするビタミンとして、安全性も高いため汎用されている
作用機序
骨とビタミンD3
- 骨の成分
- 骨質:コラーゲン
- 骨塩:カルシウムとリンの複合体
骨は、骨質と骨塩からなり、その調節には、さまざまな因子が関与している。
ビタミンD3は、カルシウムの調節に関与している。
血中のカルシウムを増やす
- 腸でカルシウムの吸収を促進する
- 腎臓での再吸収を促進する
体内でのビタミンD
- 食事から吸収
- ビタミンD2(植物性)
- ビタミンD3(動物性)
- 皮膚で、UVをうけて、プロビタミンD3から、プレビタミンD3を合成
薬剤名
活性型ビタミンD3薬
アルファカルシドール(アルファロール)
- 用法:<骨粗鬆症>成人1日1回アルファカルシドールとして0.5~1.0μg
カルシトリオール(ロカルトロール)
- 用法:〈骨粗鬆症〉成人にはカルシトリオールとして1日0.5μgを2回に分服
ビタミンD3誘導体
エルデカルシトール(エディロール錠/カプセル)
- 効能又は効果:骨粗鬆症
- 用法:成人にはエルデカルシトールとして1日1回0.75μgを経口投与(症状により適宜1日1回0.5μgに減量)
活性型ビタミンD3(カルシトリオール)の誘導体
代表的な副作用
高カルシウム血症
高カルシウム血症から、腎機能障害に至る場合がある
- 初期症状:無症候性のことが多い
- 食欲不振,易疲労,全身倦怠
確認事項:
- サプリメントを使用していないか?
- ビタミンD3サプリ
- カルシウムサプリ
特に注意が必要な場合
- ビタミンD3誘導体の高用量・・血中Caを増やす活性が強いので、特に高用量使う時には注意が必要
- 高齢者
- 腎機能低下者
- PTH製剤・PTHrP製剤との併用・・相加作用
マルチモビディティの観点から
腎臓
腎機能が低下すると、ビタミンDの血中濃度は低下する
CKD患者の全身管理において、ビタミンD投与は重要だが、高カルシウム血症に注意が必要な患者においては、定期的に血中カルシウム濃度の検査を行うことが推奨されている
生活の観点から
手指
球形〜長球形の硬カプセル剤であり、つまみにくい・転がりやすいため、飲みづらいと訴えがあることが度々ある
食事
脱水・シックデイの時には、高カルシウム血症のリスクが高まる
ビタミンD3誘導体を服用中は、シックデイに休薬するように指導される場合があるため、普段から、確認しておく