抗コリン薬
抗コリン薬
特長:
過活動膀胱治療の第一選択薬
作用機序

抗コリン薬:
- 膀胱平滑筋のM3受容体を遮断
→排尿筋の収縮を抑える
→尿意切迫感や頻尿の症状を軽減
プロピベリン
オキシブチニン
- 抗コリン作用に加えて、Ca拮抗作用により、直接的な排尿筋弛緩作用
薬剤名
抗コリン薬
過活動膀胱治療の第一選択薬
内服薬:
トルテロジン酒石酸塩
イミダフェナシン
外用薬:
オキシブチニン塩酸塩
代表的な副作用
口内乾燥
抗コリン薬:
対策:
- 抗コリン薬の中止・減量
- 唾液腺マッサージ
- スプレー状またはジェル状の保湿剤
- 含嗽剤
- 人工唾液
- 漢方
口内乾燥に有効だと考えられる漢方薬

- ピロカルピン塩酸塩(サラジェン ®)
- ガム
便秘
抗コリン薬:
対策:
- 抗コリン薬の中止・減量(可能な場合)
- 生活習慣の改善・食事療法
- プロバイオティクス
- 緩下剤
認知機能低下
抗コリン薬:
- BBB通過する薬剤は避ける・・・オキシブチニン
抗コリン薬の併用
抗コリン作用を持つ薬剤の累積投与により、認知機能障害、転倒・転落、骨折などが生じること、さらに入院や死亡にも関連していることが報告されている。(過活動膀胱診療ガイドライン 第3版)
抗コリン作用のある薬剤の投与負荷の指標として、ACBスケールなどが用いられている。
薬効群内比較
過活動膀胱治療薬としての抗コリン薬の比較 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22258963/
- トルテロジン vs オキシブチニン
- 効果は同等
- 副作用は、トルテロジンの方が少ない
- ソリフェナシン vs トルテロジン
- ソリフェナシンの方が、効果が高く、副作用も少ない
- フェソテロジン vs トルテロジン(徐放剤)
- フェソテロジンの方が、効果は高かったが、副作用リスクも高い
- 抗コリン性副作用:用量依存的に増加