2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム(第2版)

2型糖尿病の薬物治療のアルゴリズム

変更点
  • Fig. 2 の Step 1:病態に応じた薬剤選択,における肥満[インスリン抵抗性を想定]
    • チルゼパチドを追記
  • インスリン分泌不全,抵抗性は,糖尿病治療ガイドにある各指標を参考に評価し得る,の文言は改訂前より記載していたが,より病態を正確にとらえるための情報として,インスリン抵抗性は BMI,腹囲での肥満・内臓脂肪蓄積から類推するが,HOMA-IR 等の指標の評価が望ましい,を追記
  • Step 2:安全性への配慮,における
    • 例 2)腎機能障害合併者には,グリニド薬を避ける,と記載されていた箇所に,腎排泄型の,と追記
    • 例 3)心不全合併者にはビグアナイド薬,チアゾリジン薬を避ける(禁忌),と記載されていた順番を,チアゾリジン薬,ビグアナイド薬,に入れ替えた.
  • Fig. 2 の最下段に,目標 HbA1c を達成できなかった場合は,Step 1 に立ち返り,と記載されていたのを,冒頭に立ち返り,インスリン適応の再評価も含 めて,に改めた.別表においては,チルゼパチドについて追記したのに加え,考慮すべき項目に,特徴的な副作用と,効果の持続性の 2 つを追記した.
  • 本文においてもチルゼパチドや特徴的な副作用等,図,別表の改訂に関する追記に加えて,アルゴリズムの図には記載されていないが,考慮すべき併存疾患として本改訂から非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)を取り上げた.さらに,インスリンの絶対的適応と相対的適応,血糖コントロール目標における熊本宣言 2013 や高齢者糖尿病の血糖コントロール目標等についても詳細を追記した.
  • 今回の改訂においても,コンセンサスステートメントが,我が国での糖尿病診療の向上に貢献することを期待するとともに,新しいエビデンスを加えながら,より良いものに進