5-ASA製剤
抗炎症薬
5-ASA 関連製剤の製剤工夫
- 5-ASA(5-アミノサリチル酸)
- アスピリンアスピリン に類似した抗炎症薬
- そのまま投与すると、腸管に達する前に吸収されてしまい、腸で十分な抗炎症作用を発揮することができないため、吸収を防ぎ、腸にできるだけ沢山の 5-ASA を届けるために、製剤工夫が行われている
- 放出制御型製剤
- サラゾスルファピリジン
- 2-スルファサラジンと 5-ASA が結合した薬剤
- 大腸内細菌によって、2-スルファサラジンと 5-ASA に分解される
- 局所製剤
1. 経口製剤:放出メカニズムの違い
| 薬剤名 | 放出メカニズム | 主な作用部位 | 特徴 |
| ペンタサ | 時間依存型 | 小腸 〜 全大腸 | 水分に触れると徐々に放出。小腸に病変があるクローン病にも適しています。 |
| アサコール | pH依存型 | 回腸末端 〜 全大腸 | pH7以上(回腸末端付近)でコーティングが溶けて放出。大腸を狙い撃ちします。 |
| リアルダ | pH依存型 + MMX | 全大腸 | pH依存に加え、多重マトリックス(MMX)構造で大腸全体に持続的に広がります。1日1回投与。 |
| サラゾピリン | 細菌分解型 | 大腸 | 大腸の腸内細菌によって分解され、5-ASA になる。関節リウマチ等にも使われます。 |

2. 局所製剤:直接届けるメリット
| 薬剤名 | 作用部位 | 特徴 |
| ペンタサ坐剤 | 直腸 | 直腸の炎症に直接作用。坐剤が溶けて直腸粘膜に広がります。 |
| ペンタサ注腸 | 直腸 〜 下行結腸 | 液体(懸濁液)として注入。坐剤よりも奥(左側結腸付近)まで薬剤が到達します。 |

使い分け
| 疾患 | 主な炎症部位 | 推奨される主な5-ASA製剤 |
| 潰瘍性大腸炎 | 大腸のみ(連続的) | リアルダ、アサコール、局所製剤(坐剤・注腸) |
| クローン病 | 小腸〜大腸(非連続) | ペンタサ(特に小腸病変がある場合) |