ステロイド骨粗鬆症
ステロイド骨粗鬆症の予防
CQ. ステロイドを長期使用すると、骨粗鬆症リスクが増加する。予防にはどのような生活指導をするとよいのか?予防的な服薬は必要か?
✔ステロイド骨粗鬆症の予防には、骨粗鬆症に準じた、一般的な生活指導が重要である。患者の年代ごとに、生活指導が提唱されている。
- 若年者
- カルシウム摂取
- 荷重的な運動の励行
- 栄養(ビタミンD)が充足している場合、18歳以前に強度のある運動をすることが、骨粗鬆症の発症予防には、最も効果的である(グレードB)
- 中高年
- 男女ともに、適正体重の維持と痩せの防止(グレードB)
- 歩行を中心とした運動を日常的に実施(グレードB)
- 喫煙を始めない。禁煙。飲酒はエタノール量で、1日24g未満(グレードB)
- ビール中瓶1本(500mL)=20g(1単位)
- 転倒予防
- 運動を含む多角的介入(グレードA)
- 多角的介入とは?運動・運動以外の介入に加えて、身体・知的機能、環境、医学的評価に基づいた対策
- 骨粗鬆症検診
- ゴールデンスタンダート:躯幹骨のDXA
(骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版)
✔骨折リスクが高い場合は、予防的薬物治療が行われる。
- 経口ステロイドを3カ月以上使用中・使用予定
- 骨折リスク:既存骨折・年齢・ステロイド投与量・骨密度
- (リスクが高い場合)第一選択薬:ビスホスホネート製剤
(ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療ガイドライン:2014年版)