調剤時残薬調整加算
調剤時残薬調整加算
要点まとめ
まず結論(どんなときに算定?)
- 残薬が確認された患者で、処方医の指示/照会結果に基づき、調剤日数を原則「7日分以上」変更した場合に、処方箋受付1回につき1回算定する。
- ただし、薬剤師が必要と判断し、照会結果に基づいて「6日分以下」の変更を行う場合も、理由を調剤報酬明細書に記載すれば算定できる(機械的な運用は不可)。
点数(早見)
- 50点:在宅患者など(区分15の在宅関連等の対象)で、要件に当てはまる場合(イ/ロ/ハ)
- 30点:上記以外(ニ)
算定のポイント(実務)
- 残薬の確認:外形状態・保管状況なども含めて状況を把握
- 必要性の確認:なぜ残薬が生じたか(受診間隔、服薬状況、意図的な残薬など)を患者等に確認
- 医師へ照会/相談:指示または照会結果に基づいて日数調整(単に残薬があるだけで機械的に変更しない)
- 記録:変更理由・照会内容・患者説明などを薬歴等へ記載
- 情報提供(減数調剤を行った場合):原則翌営業日までに医療機関へ情報提供(電子処方箋コメント機能で代替可の場合あり)
注意点(算定できない/できないこと)
- 調剤管理料を算定していない場合、この加算は算定できない。
- 認知機能に問題がない患者などで、同様の処方が継続していて「7日分を超えるまで待つのが合理的」な状況で、6日分以下の変更を行う場合は算定できない。
- 医師が同意しているだけで6日分以下の変更を行うのは不可。
- 残薬確認の結果としても、調剤する医薬品の日数/数量を「0」にはできない。
点数表
「診療報酬の算定方法の一部を改正する件」(令和8年厚生労働省告示第69号) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html
10の2 調剤管理料注3 患者又はその家族等から収集した情報等に基づいて残薬が確認された患者において、処方医の指示又は処方医に対する照会の結果に基づき、残薬の調整のために7日分以上相当の調剤日数の変更が行われた場合(別に厚生労働大臣が定める保険薬局において行われた場合を除く。)は、調剤時残薬調整加算として、次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する。ただし、保険薬剤師が患者の服薬状況等により必要性があると判断し、処方医の指示又は処方医に対する照会の結果に基づき、6日分以下相当の調剤日数の変更が行われた場合には、その理由を調剤報酬明細書に記載することで算定可能とする。イ 区分番号15に掲げる在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する患者その他厚生労働大臣が定める患者(以下この表において「在宅患者」という。)へ処方箋が交付される前に処方内容を処方医に相談し、処方に係る提案が反映された処方箋を受け付けた場合 50点ロ 在宅患者について調剤日数の変更が行われた場合(イの場合を除く。) 50点ハ 区分番号10の3に掲げる服薬管理指導料の注1に規定するかかりつけ薬剤師により調剤日数の変更が行われた場合(イ及びロの場合を除く。) 50点ニ イからハまで以外の場合 30点
留意事項
「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知)」(令和8年3月5日保医発0305第6号) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html
2 調剤時残薬調整加算(1) 調剤時残薬調整加算は、薬剤服用歴等や患者又はその家族等から収集した情報等に基づき、残薬の外形状態・保管状況その他の残薬の状況が確認された患者において、処方医に対して照会を行い、7日分以上相当の調剤日数の変更が行われた場合に、処方箋受付1回につき算定する。調剤日数の変更は、患者が次回受診日等を考慮して意図的に残薬を生じさせているのかなど、残薬調整の必要性を患者又はその家族等に確認してから行うこととし、単に7日分以上の残薬があったことをもって機械的に行ってはならない。 ただし、薬剤師が患者の服薬状況等により必要性があると判断し、処方医に対する照会の結果に基づき6日分以下相当の調剤日数の変更を行う場合には、残薬が7日分を超えないにもかかわらず調整する必要性を調剤報酬明細書に記載することで算定可能とする。この場合において、次回受診日(調剤日)を患者又はその家族等に確認した上で、残薬が7日分を超えないにもかかわらず調整する必要性を患者又はその家族等に説明するとともに、これらの概要を薬剤服用歴へ記録しなければならない。 認知機能に問題が無い患者等について、継続的に同じような内容の処方箋の発行を受けているため残薬が7日分を超えるまで待つことが合理的な状況において、6日分以下相当の処方日数の変更を行う場合には算定できない。また、処方医が同意していることのみをもって6日分以下相当の処方日数の変更を行う場合も算定できない。(2) 処方箋の「調剤する薬剤を減量した上で保険医療機関に情報提供」の欄にその旨の指示があり、薬剤服用歴等や患者又はその家族等から収集した情報等に基づき、残薬の外形状態・保管状況その他の残薬の状況が確認された患者においては、7日分以上相当の減数調剤を行った場合に、処方箋受付1回につき算定する。調剤日数の変更は、患者が次回受診日等を考慮して意図的に残薬を生じさせているのかなど、残薬調整の必要性を患者又はその家族等に確認してから行うこととし、単に7日分以上の残薬があったことをもって機械的に行ってはならない。 ただし、薬剤師が患者の服薬状況等により必要性があると判断し、6日分以下相当の調剤日数の変更を行う場合には、残薬が7日分を超えないにもかかわらず調整する必要性を調剤報酬明細書に記載すること。この場合において、次回受診日(調剤日)を患者又はその家族等に確認した上で、残薬が7日分を超えないにもかかわらず調整する必要性を患者又はその家族等に説明するとともに、これらの概要を薬剤服用歴へ記録しなければならない。 認知機能に問題が無い患者等について、継続的に同じような内容の処方箋の発行を受けているため残薬が7日分を超えるまで待つことが合理的な状況において、6日分以下相当の処方日数の変更を行う場合には算定できない。また、処方医が同意していることのみをもって6日分以下相当の処方日数の変更を行う場合も算定できない。 なお、残薬を確認した結果、減数調剤を行うに当たって、調剤する医薬品の調剤日数又は数量を「0」とすることはできない。(3) 調剤時残薬調整加算は、次のいずれかにより算定する。ア 調剤時残薬調整加算のイは、在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、居宅療養管理指導費又は介護予防居宅療養管理指導費を算定している患者において、処方箋の交付前に処方しようとする医師へ処方に係る提案を行い、当該提案に基づく処方内容の処方箋を受け付けた場合に算定する。 イ 調剤時残薬調整加算のロは、在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、居宅療養管理指導費又は介護予防居宅療養管理指導費を算定している患者において、(1)又は(2)を実施した場合に算定する。 ウ 調剤時残薬調整加算のハは、服薬管理指導料「1のイ」又は「2のイ」を算定する患者において、(1)又は(2)を実施した場合に算定する。 エ 調剤時残薬調整加算のニは、アからウまで以外の場合において、(1)又は(2)を実施した場合に算定する。(4) 残薬が確認され、調剤する医薬品の数量を減らした場合は、次に掲げる内容について実施すること。ア 患者の残薬の状況、その理由及び実際に患者へ交付した薬剤の投与量、患者への説明内容等について、原則、翌営業日までに当該減数調剤に係る処方箋を発行した保険医療機関に情報提供すること。なお、電子処方箋管理サービスのコメント機能に当該内容を記載することにより、処方医が当該情報を確認できる場合には、当該記載をもって処方医への情報提供に代えることができる。 イ 患者に対して次回受診時に処方医へ残薬の状況を報告することを促すこと。 ウ 手帳を用いて服薬管理指導を行う場合には当該手帳に記載すること。 エ 処方医に連絡・確認した内容の要点、変更した医薬品の品目名と数量等を、薬剤服用歴等に記載すること。(5) 当該加算を算定する場合においては、残薬が生じる理由を分析するとともに、処方医に対して連絡・確認する際に必要に応じてその理由を処方医に情報提供すること。(6) 「7日分以上相当」とは、内服薬等、日数単位で処方される医薬品については、調剤日数を7日分以上減じた場合を指す。屯服薬においては7回分以上、外用薬においては1回使用量に鑑みて7回分以上の使用量のことをいう。また、隔日投与等の指示により患者が服用しない日がある医薬品の場合は、実際に服薬する日数によるものとする。(7) 6日分以下相当の処方日数の変更を行う理由は、がん化学療法薬等の高額な医薬品であるため患者負担等の軽減する必要が特に高いこと又は薬学的専門的な観点によることとする。(8) 調剤管理料を算定していない場合は、当該加算は算定できない。(9) 調剤時残薬調整加算は、複数の処方について実施した場合であっても、処方箋受付1回につき1回のみ算定可能とする。
改定事項説明資料
令和8年度診療報酬改定説明資料等について