緑内障
初期症状
- 急激に発症する場合:急激に「目の充血」、「目の痛み」、「目のかすみ」、「頭痛・吐き気」を生じる。遠視眼、中高年女性に発症しやすい。
- 慢性に進行する場合:初期には症状はあっても軽微だが、進行すると「視野の中に見えない部分がある」、「視野が狭くなる」症状がみられる。
(医療関係者向け)
(患者・一般の方向け)
改定履歴
第17回重篤副作用総合対策検討会 議事録(2025年9月3日)
○五十嵐座長 続きまして、日本眼科学会の生杉参考人から資料2-5のマニュアル案につきまして、御説明をしていただきたいと思います。
○生杉参考人 よろしくお願いいたします。日本眼科学会の生杉と申します。
今回重篤副作用疾患別対応マニュアルの緑内障の案を提案させていただきます。資料2-1の4ポツにお示しさせていただきましたように、今回令和元年9月の改定以来の改定ということになります。その間に緑内障診療ガイドラインの改定がございました。また、診断基準や治療方法など新たな知見も出てまいりましたので、その点を踏まえて改定させていただきました。
主な変更点は3つございます。1に示させていただきましたように、副作用の概要に関しまして、従来から注目されております散瞳作用、毛様体の浮腫によるものに加えて、最近特に問題になることがある副腎皮質ステロイド薬に改めて注目いたしまして、記載を追加いたしました。
また、2番ですけれども、隅角閉塞を原因とする以前から注目されている緑内障の治療方法として水晶体再建術、いわゆる白内障手術によって水晶体を取り除くことによって、眼内の房水の流れが改善される。手術の安全性が高まりまして、ガイドラインにも有効な治療方法としてかなり認知が進んでおりますので、その点を新たに加えさせていただきました。
また、診療ガイドラインの改定に伴いまして用語の修正が幾つかございましたので、それを改定させていただきました。
資料2-5を御覧ください。要点だけお話しさせていただきます。まず、患者様のところ、資料の5ページですけれども、黄色のバックに黄色の線で分かりにくいのですが、特に「副腎皮質ステロイド薬」について、ここに記載を加えました。
また、患者さんの自覚症状ですけれども、視野の中に見えない部分があるというのは理解、分かるのですが、両眼で見ていると、片眼の視野障害に気がつかないことが多いということが最近言われておりますので、片眼ずつ検査してくださいということも少し追記いたしました。
次の主な点ですけれども、資料の10ページの中ほどで、実際臨床でよく問題になるのは、アトピー性皮膚炎などで長期に副腎皮質ステロイド薬、外用薬が使用されている例で知らない間に眼圧が上がっていて、緑内障になっていたという例が問題になることが多いですので、ここの部分を改めて追記いたしました。
発生機序に関しても、最近分かってきているような知見を11ページから12ページにかけて少し追記させていただきました。
治療の方法ですけれども、16ページの部分になります。こちらのほうに「水晶体再建術(白内障手術)」ということを、以前からのレーザー虹彩切開術に加えて追記をさせていただきました。
症例のページは以前からのものが非常に典型的で分かりやすいかなと思いましたので、これはそのまま残させていただいております。
また、これは最後に御参考になればと思いますけれども、資料の27ページの部分ですが、令和元年から5年度、緑内障副作用による健康被害名の緑内障27件のうち25件が実は副腎皮質ホルモンのお薬になっているということで、散瞳による緑内障というよりは、知らない間に緑内障になっていた、自覚があまりないうちに進んでいたというのが実際は副作用被害救済制度の給付になっていることが多いということにも改めて注目していきたいと思っております。
以上です。ありがとうございます。
○五十嵐座長 御説明ありがとうございました。
それでは、資料2-5につきまして御質問、御意見、お願いしたいと思います。滝川先生、お願いします。
○滝川構成員 私、前もこれを質問したことがあるのですけれども、今回も「副腎皮質ステロイド薬」という言葉が何回か出てきて、前にお話ししたときも、もう十数年前に医師国家試験からは、それまで「副腎皮質ステロイド薬」というのはおかしいので、副腎皮質ステロイド」というふうに統一した。いろんな教科書とかでも「薬」がついていないほうが多いと思うのですけれども、この点はいろんなマニュアルで統一されているのかなということをお話ししたことがあるのですが、事務局のほうにそれをお聞きしたいと思います。
○医薬安全対策課課長補佐 事務局でございます。ありがとうございます。
今回の緑内障のマニュアルでも「ステロイド」としているところと、「薬」がまだついているところもありますので、そこは全体を通して再確認させていただければと思います。
○滝川構成員 ほかのマニュアルとの整合性はいかがでしょうか。それを聞きたいのですけれども。
○医薬安全対策課課長補佐 ほかのマニュアルも含めて、そこは全体的に確認させていただければと思います。
○滝川構成員 例えば10ページの真ん中の黄色いところですと、「副腎皮質ステロイドの外用薬」という書き方をしているところもありますので、その辺も含めてお願いいたします。
○生杉参考人 御指摘いただきありがとうございます。
○五十嵐座長 ありがとうございます。
資料2-5のマニュアルの中だけでは統一することは絶対必要だと思うのですけれども、ほかのマニュアルまでそれが訴求するとなると、なかなか大変ですね。
○医薬安全対策課課長補佐 全体の整理はありますので、タイミングはそれぞれになるかもしれませんが、そこは整合性を取るような形で進めさせていただきます。
○五十嵐座長 滝川先生、「副腎皮質ステロイド」で止めて、「薬」はつけないほうがいいというお考えですか。
○滝川構成員 少なくとも医師国家試験の問題ではもう十数年前、20年ぐらい前から「薬」を取ってしまっています。それから私たちの自己免疫性肝炎とのガイドラインでも、「薬」は入れていませんので、少なくとも私どもは使っておりません。
○五十嵐座長 分かりました。どうもありがとうございます。
では、これは少なくとも資料2-5のマニュアルの中ではそのように統一をしたいと思います。そのほかのマニュアル全体となりますとなかなか大変だと思いますので、これはまた随時検討するということにしたいと思います。
御指摘ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、滝川先生の御指摘については対応するということで、資料2-5、このマニュアル案につきましては了解をいただけますでしょうか。
(構成員首肯)
○五十嵐座長 ありがとうございます。
第11回重篤副作用総合対策検討会 議事録(2019年7月18日)
次は、資料2-9になります。「緑内障」です。資料2-9の8ページを御覧ください。「(4)原因となる医薬品とリスク」は、1.散瞳作用によるもの、2.毛様体浮腫によるもの、この2つが緑内障になるリスクですけれども、これも前回(平成21年)から10年弱たっていて、それに対して新しい薬剤が増えましたから、この中では一番下の抗てんかん薬(トピラマート)を追記し、「その他、抗コリン作用を有する薬剤」を追記しています。緑内障に関してはこれくらいです。
第5回重篤副作用総合対策検討会
続きまして、「緑内障」のマニュアル案について説明をお願いします。
○事務局 「緑内障」についてご説明します。同様に5、6頁をご覧ください。医薬品による緑内障は、頻度は多くありませんが、総合感冒薬、アレルギー薬など、何らかのお薬(点眼薬および軟膏も含む)を使用したあとに発症する場合があります。急激に発症する場合には、「目の充血」「目の痛み」「目のかすみ」「頭痛・吐き気」を生じ、慢性に進行すると、「視野の中に見えない部分がある」「視野が狭くなる」等の症状が現れます。
7頁は、目の痛み、目のかすみ、頭痛・吐き気をイラスト化しています。事務局からは以上です。