H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2016改訂版
一次除菌療法
一次除菌療法
- PPI または P-CAB
- アモキシシリン
- クラリスロマイシン
二次除菌療法
- PPI または P-CAB
- アモキシシリン
- メトロニダゾール
PPI 間に差はない
除菌率を低下させる要因:CAM 耐性
除菌期間:基本7日間
除菌に用いる胃酸分泌抑制薬
- pH が高いほど、H. ピロリが増殖期になり、AMPC等への感受性が高まる
- CAM の胃液内濃度は、PPI の併用で上昇する
副作用:
- 下痢・軟便:約10〜20% →整腸剤の併用で下痢の予防効果がある
- 味覚異常・舌炎・口内炎:5〜15%
- 皮疹:2〜5%
- その他:腹痛、放屁、腹鳴、便秘、頭痛、頭重感、肝機能障害、めまい、掻痒感 等
副作用のリスク要因:女性、CAM の用量が多い、アレルギー歴
※高齢者で特に副作用が高まることはない
除菌中の注意事項:
- 服薬アドヒアランス
- 喫煙:喫煙は除菌率を低下させるため、除菌期間中の禁煙が必要
- 飲酒:メトロニダゾール服用中は避ける
- 有害事象の説明
- 除菌後の GERD:一時的に逆流性食道炎まらは GERD 症状が出現・増悪することがある
- 除菌後の栄養状態:除菌後、肥満やコレステロール上昇などが報告されており、除菌成功後も生活指導が大切
- 再陽性化:除菌後に再陽性化する症例も報告されている(年0〜2%)
- 除菌後の経過観察:定期的な胃の検査を受けることが推奨される(除菌できたから、何もしなくて良い、というわけではない!)
除菌判定:
除菌療法終了後4週以降