アナフィラキシー
アナフィラキシー
初期症状
「皮ふの赤み」、「じんま疹」、「のどのかゆみ」、「吐き気」、「くしゃみ」、「せき」、「ぜーぜー」、「声のかすれ」、「息苦しさ」、「どうき」、「ふらつき」など
※アナフィラキシーを疑う場合は、直ちに救急車で医療機関を受診してください。
(医療関係者向け)
(患者・一般の方向け)
改定の履歴
第17回重篤副作用総合対策検討会 議事録(2025年9月3日)
(構成員首肯)
○五十嵐座長 それでは、各論に入りたいと思います。まず、日本アレルギー学会の近藤参考人から資料2-2を御説明していただきたいと思います。よろしくお願いします。
○近藤参考人 資料は画面に出たりするのでしょうか。私、ダウンロードができていなくて、資料2-2が分からないのですけれども、申し訳ありません。
○医薬安全対策課課長補佐 2-2はアナフィラキシーのマニュアルになります。
○近藤参考人 では、アナフィラキシーのマニュアルについてお話しします。マニュアル全体についてお話しすればよろしいでしょうか。
○医薬安全対策課課長補佐 事務局でございますけれども、今回の改定のポイントにつきまして御説明をお願いできればと思います。
○近藤参考人 分かりました。
今回改定した背景・理由についてお話しいたします。本改定は、アナフィラキシーに関する最新の知見を反映させることを目的として実施されました。特に2022年に改定された「アナフィラキシーガイドライン2022」において診断基準の一部が変更されたことと、並びに日本における最新のアナフィラキシー疫学データが報告されたことを受け、内容の更新が必要となったということです。また、臨床現場における初期対応や、患者指導の実践に即した記述の明確化も改定の重要な目的であります。
主な改定点として、改定の基準の改定は、まずは診断基準です。これはマニュアルのP12の図2にありますけれども、皮膚症状を必須としない新たな診断基準というのを反映しております。
次に、促進因子です。これは13ページから14ページになりますけれども、年齢や既往歴、併用薬など、発症、重症化のリスク因子を図で明示しています。
次に、初期対応手順というのがP15ページにありまして、初期対応基準というのが図7になりますが、これが原因薬剤の投与中止、仰臥位保持などの初期対応基準に加え、成人・小児におけるアドレナリン筋注の具体的用量を明示しております。
写真を幾つか新しく変えました。17ページからある写真ですけれども、実際の皮膚所見や浮腫の写真を追加して、視覚的な理解を向上させる目的で少し変えました。
そして、検査所見、判別方法の基準の明確化ということで、これも不応期の検査時期とか、例えばそれを4週間以降と変えたりとか、あとプリックテストの手順など。これは学会の皮膚テストの手引きというのを引用して、実践的な事務的なアドバイスを開始しています。
それから、アナフィラキシーの機序に関する図解の新設ということで、P20になりますけれども、これはガイドラインから取り出した図でありますが、IgE依存性、非依存性の機序を明確に分類して、視覚的に分かりやすくしておる。
以上であります。
○五十嵐座長 御説明、どうもありがとうございました。
それでは、資料2-2につきまして御質問、御意見をお願いしたいと思います。
今回図が多用され、皮膚症状が必ずしも診断確定に必要ないとする新しい診断基準も導入されています。よろしいでしょうか。山口委員、どうぞ。
○山口(育)構成員 一般の方向けのところを見ていて、アナフィラキシーショックと言うと、どうしても皮膚とか、息がしにくいとか、そういった症状の意識があったのですが、今回胸痛や腹痛という、いろんな病気で起こる症状ということも加えられています。これは例えば腹痛だけとか胸痛だけという場合もあるのでしょうか。一般の方に腹痛や胸痛と書くときに、例えば何か随伴するような症状があるのか。単独で書いてあるととても判別が難しいという気がしたのですけれども、その辺りというのは、単独で起きるようなこともあって加わったのでしょうか。
○近藤参考人 貴重な質問、ありがとうございます。
胸痛、腹痛に関しては、診断基準の1のほうに主に当たると思います。アナフィラキシーの診断基準の1というところで、まずは皮膚症状あるいは粘膜所見があって、それに加えて重篤な腹部症状、あるいは重篤な循環器症状、その他の重篤な呼吸器症状というふうになるので、腹痛でも重篤でない、あるいはそういった皮膚症状が伴っていないとか、そういう場合はアナフィラキシーとは判断しないというものでございます。
○山口(育)構成員 だとすれば、一般の方向けの文章のところに「皮膚症状を伴って」というようなことがあったほうが分かりやすいのではないかなと思いました。
○近藤参考人 ありがとうございます。最初のところですね。
○山口(育)構成員 そうです。
○近藤参考人 最初、アナフィラキシー、患者様へのところには「皮膚の赤み」「じんま疹」「ふらつき」などと。それぞれが単独で読み取れるという。
○山口(育)構成員 そうなのです。単独で読み取れないほうが分かりやすいのではないかなという気がいたしました。御検討いただければと思います。
○近藤参考人 分かりました。患者さんのところは確かにそうですね。
○五十嵐座長 ありがとうございます。
よろしいですか。
ほかはいかがでしょうか。山縣先生、お願いします。
○山縣構成員 本質と違うところなので、これは問題にならないところなのかもしれませんが、1点だけ違和感があったところが13ページで、今回の改定とは全く関係ない、以前から入っている内容ですけれども、「患者側のリスク因子」という説明の中にある「喘息などの呼吸器疾患、心血管疾患、マスト細胞症、アレルギー性鼻炎、湿疹」という記載ですが、マスト細胞症がアナフィラキシーショックのリスクファクターだということは理解するのですが、かなり難病で超まれな疾患がここに並んでいるのはちょっと違和感があるなと。ただ、どうしても学会としてこれは必要だということであれば、もちろんこのままで構わないと思うのですが、やや違和感があったので、その点、御見解をお伺いできればなと思いました。
○近藤参考人 ありがとうございます。
マスト細胞症を挙げているのはそのとおりで、一般的ではないのですけれども、蜂毒アレルギーでは、基礎疾患にマスト細胞症があると致死的なアナフィラキシーが高まるというふうにされていて、諸外国のガイドラインにもその点が明記されているので、一応今回のガイドラインには載せさせていただいたということでございます。
○山縣構成員 やはり外しがたい唯一の疾患であるということなのですね。そういう理解でよろしいですか。
○近藤参考人 はい。増悪に関わる因子になるということです。
○山縣構成員 了解いたしました。
○五十嵐座長 よろしいでしょうか。
そのほか、いかがですか。よろしいですか。
それでは、先ほど山口委員から少し御指摘がありましたけれども、そこは修正を検討するということにしたいと思います。
そのほかに特に御指摘がないようですので、日本アレルギー学会作成のアナフィラキシーに関するマニュアル案につきましては、御了解をいただけますでしょうか。
(構成員首肯)
○五十嵐座長 ありがとうございます。
では、そのようにしたいと思います。
○近藤参考人 ありがとうございました。
○五十嵐座長 今後の進め方につきましては、事務局に最後にまとめて御説明をしていただきたいと思います。
近藤先生におかれましては、貴重な御説明、御意見をいただきましてありがとうございました。以後の課題につきましては、特に御意見を求めることはありませんので、ここで御退席可能です。どうもありがとうございました。
○近藤参考人 ありがとうございました。
第11回重篤副作用総合対策検討会 議事録(2019年7月18日)
続きまして、資料2-5から資料2-7まで、これはアレルギー領域のマニュアル(案)でございますけれども、今日は日本アレルギー学会から参考人として海老澤先生にお出でいただいております。海老澤先生、御説明をお願いいたします。
○海老澤参考人 よろしくお願いします。日本アレルギー学会のほうからは、今回、「アナフィラキシー」、そして「血管性浮腫(非ステロイド性抗炎症薬によらないもの)」と、「非ステロイド性抗炎症薬による蕁麻疹/血管性浮腫」の3つを出させていただいています。前回、平成20年のときには、「アナフィラキシー」、「血管性浮腫」、「咽頭浮腫」、「非ステロイド性抗炎症薬による蕁麻疹/血管性浮腫」と4編から構成されていたのですが、今回は先ほど申し上げた3つのものになっています。1つずつ説明させていただきたいのですが、3つあるので簡単にいきたいと思います。
まず、「アナフィラキシー」のほうから説明させていただきたいと思います。前回、平成20年のときには、まだ日本アレルギー学会としてアナフィラキシーガイドラインがなかったものですから、今回、2014年(平成26年)からアナフィラキシーガイドラインを発刊し、そこからの記載を非常に多くさせていただいたということが1つの特徴になっています。患者さん向けのところも見ていただくと、具体的には、エピペンの使い方などはかなり分かりやすいものになっているのではないかと思います。一般向けエピペンの適応とか、医療関係者の方にはアナフィラキシーの診断基準を図解していたり、特に早期発見と早期対応のところでは初期対応の重要性ということで、ガイドラインから引用させてもらったものが記載されています。重要度評価、そして副作用の概要、アナフィラキシーの症状等も写真とかを新しくしていますし、アナフィラキシーの機序ということで表4等は、世界アレルギー機構からの転用になりますが、4種類の機序のことが記載されています。
あとは、具体的に薬剤について個々に取り上げていまして、抗菌薬、NSAIDs、抗悪性腫瘍薬、局所麻酔薬、筋弛緩薬、造影剤、輸血等、生物学的製剤など、今回、かなりガイドラインから様々な情報を取り入れて、患者様、医療関係者の方には分かりやすいものになったのではないかと思っています。アナフィラキシーに関しては以上です。続いてやってしまっていいですか。