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地域医療機関向けDIニュース|2026年8月25日「使用上の注意」改訂
令和8年8月25日付「使用上の注意」の改訂
発出元:厚生労働省医薬局医薬安全対策課
通知:医薬安発0825第1号
対象:地域の医療機関・薬局の医師、薬剤師、看護職等
発行:________ DI室/薬剤部 作成日:2026年8月26日
今回の改訂では、一般診療で使用頻度の高いアセトアミノフェン、ドンペリドン、メトクロプラミド、葛根湯に加え、抗HIV薬およびがん薬物療法に関する重要な安全性情報が追加されました。
改訂内容一覧
| 対象薬 | 主な改訂 | 地域医療での確認事項 |
|---|---|---|
| アセトアミノフェン含有製剤 | ピログルタミン酸蓄積による高アニオンギャップ性代謝性アシドーシスに関する注意を追加 | 原因不明の代謝性アシドーシスでは、服用歴と腎・肝障害、敗血症、栄養障害等の背景を確認 |
| オランザピン(経口剤) | 抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐に限り、糖尿病患者・既往者への禁忌を限定的に解除 | 血糖コントロールの安定を確認し、入院下での頻回な血糖測定など厳格な管理が必要 |
| ドンペリドン・メトクロプラミド | 心室頻拍、心室細動等の重篤な不整脈を注意喚起 | 必要最小限の使用とし、長期の漫然投与を避ける。心疾患、電解質異常、QT延長薬の併用にも留意 |
| 抗HIV薬とCYP3A4誘導薬 | 禁忌・併用禁忌を整備 | 抗HIV薬の血中濃度低下による効果減弱・耐性化に注意。処方薬、他科薬、健康食品を確認 |
| 免疫チェックポイント阻害薬 | ニボルマブ・イピリムマブに重度の食道炎を追加。複数の抗PD-1/PD-L1・抗CTLA-4抗体薬に血球貪食性リンパ組織球症(HLH)を追加 | 嚥下痛・嚥下困難、胸部痛、持続発熱、血球減少、肝機能異常等を認めた場合は治療医へ早期連絡 |
| アパルタミド | 無顆粒球症、好中球減少症、白血球減少症を追加 | 発熱、咽頭痛、感染兆候等がある場合は血球減少を考慮 |
| タラポルフィンナトリウム | 食道穿孔、食道狭窄を追加 | 食道癌に対する光線力学的療法後の嚥下障害、胸背部痛、発熱等に注意 |
| 医療用葛根湯・対象となる一般用葛根湯含有製剤 | 多形紅斑に関する注意を追加 | 発疹の拡大や眼・口唇等の粘膜症状を認めた場合は服用を中止し、速やかに受診を勧める |
地域連携で特に確認したいポイント
- 一般用医薬品・健康食品を含めた服薬確認
- 葛根湯などの一般用医薬品に加え、セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort)含有食品も確認してください。
- 原因不明の代謝性アシドーシス
- アセトアミノフェン使用中で、呼吸困難・頻呼吸、倦怠感、悪心・嘔吐、意識変容等がみられる場合は、ピログルタミン酸蓄積の可能性を考慮してください。
- 制吐薬の長期・反復処方
- ドンペリドン、メトクロプラミドの投与目的と継続の必要性を定期的に見直してください。
- がん治療中・治療後の患者からの相談
- 免疫関連有害事象は投与終了後にも発現し得ます。嚥下痛・嚥下困難、持続発熱、著しい倦怠感等を認めた場合は、治療医との早期連携が重要です。
- 制吐目的のオランザピン
- 糖尿病患者への禁忌が全面的に解除されたわけではありません。抗悪性腫瘍剤による悪心・嘔吐に対する使用に限られ、厳格な血糖管理が前提です。
患者・家族から相談を受けた際の主な確認症状
- 動悸、失神・失神前症状
- 呼吸困難、頻呼吸、強い倦怠感、意識の変化
- 広範囲に広がる紅斑、眼の充血、口唇・口腔内のただれ
- 飲み込みにくさ、飲み込む際の痛み、胸部痛
- 持続する発熱、著しい倦怠感、出血傾向
上記を認める場合は、原因薬の自己判断での再服用を避け、速やかな医療機関受診または治療医への連絡を案内してください。
参考資料
本資料は改訂内容の概要です。処方、調剤、患者指導にあたっては、必ず最新の電子添文および各製品の改訂情報をご確認ください。