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重症高血圧

重症高血圧

初期症状

「頭痛」、「手足が片方だけ動かしにくい」、「胸の痛み」、「息切れ」、「動悸」などの症状
 

重篤副作用疾患別対応マニュアル

厚生労働省  >重篤副作用疾患別対応マニュアル (URL)  ※改定前の版も閲覧可能
PMDA  >重篤副作用疾患別対応マニュアル(医療関係者向け)(URL)  >重篤副作用疾患別対応マニュアル(患者・一般の方向け)(URL)
厚生労働省 >重篤副作用総合対策検討会 (URL)
 

(医療関係者向け)

(患者・一般の方向け)

 
 

1. 早期発見と早期対応のポイント

(1)早期に認められる症状

  • 臓器障害を伴わない限り多くの場合無症状
    • 早期の段階では症状を伴わず血圧が上昇することが大半
  • 一部の漢方薬(カンゾウ製剤など)による偽性アルドステロン症など
    • 低カリウム血症に伴い脱力筋力低下などが起こり得る

(2)副作用の好発時期

薬剤により好発時期は異なる。
NSAIDs, 一部の漢方薬(カンゾウ製剤など), エリスロポエチン製剤、グルココルチコイド、免疫抑制薬(シクロスポリン A、 タクロリムス等)、エストロゲン製剤、抗うつ薬などによる高血圧の発症時期 については一定の見解はないが、いずれも短期投与よりも長期投与、低用量よりは高用量でより発生しやすい。
抗 VEGF 薬などの分子標的薬は投与初期から血圧を上昇させる可能性があるが、投与期間中は常に高血圧の発症、増悪リスクがあることに注意が必要である。

(3)患者側のリスク因子

重症高血圧のリスク因子として高齢、肝機能や腎機能の低下、投与前からの 高血圧、ポリファーマシーが挙げられる。

重度の血圧上昇をきたす可能性がある主な原因薬剤

(1) 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
(2) 甘草,グリチルリチン
(3) グルココルチコイド
(4) 免疫抑制薬
(5) エリスロポエチン製剤・HIF-PH阻害薬
(6) エストロゲン
(7) モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬、抗うつ薬
(8) 抗VEGF(vascularendothelialgrowthfactor)薬
ベバシズマブ:抗 VEGF 抗体
ラムシルマブ:抗 VEGF 受容体抗体
アフリベルセプト: VEGF 標的融合蛋白
(9) マルチキナーゼ阻害薬
高血圧Grade 3 以上の高血圧
ソラフェニブ27.5%12.2%
スニチニブ49.4%16.0%
カボザンチニブ32.6%
(10) 経口血小板減少抑制薬/脾臓チロシンキナーゼ阻害薬
ホスタマチニブ