抗うつ薬
抗うつ薬治療薬
抗うつ薬治療薬一覧
四環系抗うつ薬
- 抗うつ効果はTCAより弱いが、心血管系への影響が弱いため、長期使用しやすい
- けいれんに対して、抗けいれん作用の強い抗不安薬を併用することがある
SSRI
選択的セロトニン再取り込み阻害薬
- TCAと比較して抗コリン作用等の副作用が非常に少ない
- 高齢者に使いやすい
SARI
選択的セロトニン拮抗再取り込み阻害薬
- 5-HT2 受容体拮抗作用による鎮静、催眠作用が強く、不眠症上の改善に使われる
SNRI
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬
- 作用発現が早く消化器系の副作用は少ない
- 意欲向上効果が期待できる
S-RIM
serotonin reuptake inhibitor and serotonin modulator
治療薬の位置付け(イメージ)
薬物治療の必要性
副作用
セロトニン症候群
5-HT↑
口渇・食欲不振
⚠️ TCA
- 症状:口が乾く、口がベタベタする、食欲がない
薬剤性QT延長症候群
減薬・中止時の注意事項・・徐々に漸減すること!(離脱症状を防ぐため)

マルチモビディティの観点からみた薬剤
- 合併症
パーキンソン病
MAO阻害薬と併用禁忌
患者背景
高齢者
TCA・・可能な限り使用を控える
SSRI・・慎重投与
CQ. 高齢者のうつ病に対する抗うつ薬使用上の注意は? (高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015)
TCAは、他の薬剤に比べて抗コリン作用が強いため、高齢発症のうつ病に対して特に慎重に使用するべきである。(エビデンスの質:高、推奨度:強)
SSRIも高齢者に対して転倒や消化管出血などのリスクがあり、これらのリスク群に対する使用には特に注意が必要である。(エビデンスの質:中、推奨度:強)
スルピリドは、錐体外路症状が発現しやすいため可能な限り使用を控えるべきである。(エビデンスの質:弱、推奨度:強)
生活面からみた薬剤
食事
開始・増量時に注意
⚠️ 三環系抗うつ薬
- 抗コリン作用を持つ薬剤は、唾液分泌抑制するため、食欲低下につながる可能性がある
鎮静作用のある薬剤
- 過鎮静から食欲低下につながる可能性はあるが、狙って使用している場合もあるため、(これが理由で薬剤変更にはなりにくい)
SSRI
- 胃腸障害(吐き気・下痢)
- 胃腸のセロトニンも増えるため、吐き気・下痢が出現する可能性がある
- 徐々に慣れる
- 対策:最初は、少量から徐々に増量する
運動機能
転倒
うつ病
服薬時の注意点
分割・粉砕不可
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