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03-03 利尿薬・体液管理|基礎理解

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目的:利尿薬の作用部位から、治療効果と体液・電解質変化を予測する。
想定時間:約6~8分/全9枚
中心となる問い:利尿薬は、腎臓のどこでNaと水の再吸収を抑え、患者にどのような変化を起こすのか。

到達目標

事前学習後、学生が次のことを説明できる状態を目指す。
  1. ループ利尿薬・サイアザイド系・MRAの主な作用部位を示せる
  1. Na排泄と水分排泄、循環血液量の関係を説明できる
  1. 薬効群ごとのK変化を予測できる
  1. 体重、尿量、血圧、腎機能、Na、Kを確認する理由を説明できる

Quarto想定

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  • 形式:Reveal.js
  • 共通図:
  • 終了条件:確認問題3問に回答してから対面授業へ進む

スライド構成

Slide 1|利尿薬と体液・電解質管理

学生に残すメッセージ
利尿薬の目的は尿量を増やすこと自体ではなく、過剰なNaと水を減らして、うっ血・浮腫・血圧を改善することである。

Slide 2|今回のゴール

  • 利尿薬の作用部位をネフロン上で示す
  • Na・水・循環血液量の変化を説明する
  • 低Na、低K、高Kを薬効群から予測する
  • 治療効果と効きすぎを見分ける観察項目を挙げる

Slide 3|ネフロンとNa再吸収

  • 糸球体でろ過されたNaと水の多くは尿細管で再吸収される
  • 利尿薬は、尿細管の特定部位でNaまたは水の再吸収を抑える
  • 作用部位によって、利尿作用の強さと電解質への影響が異なる
図案:近位尿細管→ヘンレ係蹄→遠位尿細管→集合管を一本で示す。

Slide 4|利尿薬の共通する流れ

Na再吸収低下
↓
尿中Na排泄増加
↓
水分排泄増加
↓
循環血液量・静脈圧低下
↓
血圧低下、浮腫・肺うっ血の改善
増えすぎると、脱水、低血圧、腎血流低下につながる。

Slide 5|ループ利尿薬

  • 作用部位:ヘンレ係蹄上行脚
  • 主な標的:Na⁺-K⁺-2Cl⁻共輸送体(NKCC2)
  • 代表薬:フロセミド、アゾセミド、トラセミド
  • 特徴:強いNa利尿作用。心不全などのうっ血・浮腫に用いる
  • 注意:脱水、低血圧、低Na、低K、腎機能変化、高尿酸血症、薬剤により聴覚障害にも注意

Slide 6|サイアザイド系・類似薬

  • 作用部位:遠位尿細管
  • 主な標的:Na⁺-Cl⁻共輸送体(NCC)
  • 代表薬:ヒドロクロロチアジド、トリクロルメチアジド、インダパミドなど
  • 特徴:高血圧治療などで用いる
  • 注意:低Na、低K、脱水、尿酸上昇、血糖変化

Slide 7|MRA・K保持性利尿薬

  • 作用部位:遠位尿細管~集合管
  • 代表薬:スピロノラクトン、エプレレノン、エサキセレノン
  • 作用:アルドステロン作用を抑え、Na排泄を増やし、K排泄を抑える
  • 特徴:利尿作用だけでなく、心不全や高血圧における神経体液性因子の抑制目的でも用いる
  • 注意:高K血症、腎機能悪化、血圧低下
💡
利尿薬がすべて低K血症を起こすわけではない。MRAでは高K血症に注意する。

Slide 8|3群を比較する

薬効群主な作用部位利尿の特徴Kへの主な影響観察の入口
ループ利尿薬ヘンレ係蹄上行脚強い低K方向体重、尿量、血圧、Na、K、腎機能
サイアザイド系遠位尿細管中等度低K方向血圧、Na、K、尿酸、血糖、脱水
MRA遠位尿細管~集合管比較的穏やか高K方向K、腎機能、血圧、併用薬

Slide 9|事前確認問題

  1. ループ利尿薬の主な作用部位と輸送体を答えよ。
  1. 利尿薬でNaと水の排泄が増えすぎると、血圧・腎血流はどう変化するか。
  1. 低Kに注意する薬効群と、高Kに注意する薬効群を挙げよ。
解答
  1. ヘンレ係蹄上行脚のNKCC2
  1. 循環血液量が減り、血圧低下・腎血流低下が起こり得る
  1. 低K:ループ利尿薬・サイアザイド系、高K:MRAなどのK保持性利尿薬

対面授業への接続

心不全患者でフロセミド増量後、呼吸困難と浮腫は改善した。しかし2日間で体重が2.8kg減り、立位時めまい、Cr上昇、K 3.2mEq/Lが出現した。治療効果と効きすぎをどう分けるか。

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参考資料

確認日:2026年9月24日