🔁

03-03 利尿薬・体液管理|統合・定着

🔁
目的:利尿薬の作用部位・電解質変化・観察項目を再構成し、治療効果と効きすぎを判断する。
想定時間:約5~8分/全8枚

到達目標

  1. ループ利尿薬・サイアザイド系・MRAを作用部位から分類できる
  1. 低Na・低K・高Kと薬効群を対応づけられる
  1. 症例から体液過剰と体液不足を区別できる
  1. 体重、尿量、血圧、腎機能、Na、Kを確認する理由を説明できる

Quarto想定

  • Source Path:
  • 形式:Reveal.js
  • 構成:想起→比較→症例→解説→Take-home message

スライド構成

Slide 1|作用部位を思い出す

空欄を埋める。
  1. ループ利尿薬:(     )のNKCC2
  1. サイアザイド系:(     )のNCC
  1. MRA:(     )~集合管のアルドステロン受容体

Slide 2|作用部位・効果・Kを対応させる

薬効群主な作用部位主な用途Kへの影響
ループ利尿薬ヘンレ係蹄上行脚心不全などの強いうっ血・浮腫低K方向
サイアザイド系遠位尿細管高血圧など低K方向
MRA遠位尿細管~集合管心不全、高血圧、アルドステロン過剰など高K方向

Slide 3|体液過剰と体液不足を比較する

体液過剰を疑う体液不足を疑う
体重増加急激な体重減少
浮腫口渇、口腔乾燥
呼吸困難、SpO₂低下立位時めまい、血圧低下
頸静脈怒張、腹部膨満腎機能悪化、尿量低下への転化
単一の所見ではなく、時間経過と複数情報を統合する。

Slide 4|症例問題1:治療効果と効きすぎ

フロセミド増量後、呼吸困難・浮腫は改善した。2日で体重が2.8kg減り、血圧94/58mmHg、立位時めまい、Cr上昇、K 3.2mEq/Lを認めた。
適切な判断を2つ選ぶ。
A.うっ血改善という治療効果が得られている
B.循環血液量が減りすぎている可能性がある
C.高K血症が起きている
D.呼吸困難が改善したため追加評価は不要である

Slide 5|症例問題2:MRAとK

スピロノラクトンとARBを使用中。食事摂取が低下し、eGFRが悪化。K 5.8mEq/L、全身の脱力がある。
最も重要な評価はどれか。
A.低K血症としてK補充を行う
B.高K血症と腎機能悪化、併用薬を確認し、速やかに報告する
C.尿量があれば問題ないと判断する
D.利尿薬はすべてKを下げるため経過観察する

Slide 6|症例問題3:低Na血症

高齢患者。サイアザイド系利尿薬使用中。食欲低下、倦怠感、ふらつきがあり、Na 126mEq/Lであった。
確認する内容として適切なものを2つ選ぶ。
A.摂取量、嘔吐・下痢、他の利尿薬や水分摂取状況
B.意識状態、転倒、Naの推移
C.年齢による変化として記録しない
D.自己判断で薬を倍量にする

Slide 7|解答と誤答理由

問題正解理由
1A・B呼吸・浮腫改善は効果だが、急な体重減少、低血圧、Cr上昇、低Kは過度の利尿を示唆する。
2BMRA、ARB、腎機能低下は高Kリスク。K 5.8mEq/Lと脱力は速やかな評価が必要。
3A・B低Naでは摂取・排泄・併用薬と、神経症状・転倒・Na推移を評価する。

Slide 8|最終まとめ

  1. 作用部位:ネフロン上で薬効群を整理する
  1. 電解質:ループ・サイアザイドは低K、MRAは高Kを基本に考える
  1. 看護:尿量だけでなく、呼吸、浮腫、体重、血圧、腎機能、Na・Kを投与前後で比較する
✅
利尿薬の治療評価は「尿が出たか」ではなく、「うっ血が改善し、安全な体液量と電解質を保てているか」で行う。

記述課題

利尿薬増量後、呼吸困難は改善したが、体重が急に減り、立位時めまいとCr上昇が出現した。「治療効果」「考えられる有害事象」「確認項目」を各1つ記述する。

採点基準:3点

  • うっ血改善を治療効果として示している:1点
  • 過度の利尿・循環血液量減少を説明している:1点
  • 体重、尿量、血圧、腎機能、Na・Kなどを理由とともに挙げている:1点

関連教材

参考資料

確認日:2026年9月24日