007 個別化薬理学

個別化医療
個別化医療とは?
一人一人に合わせた治療をすること
”個人差”を左右する要因は?
 
特に注意すべき患者背景
乳児・小児
高齢者
妊産婦・授乳婦
持病がある人
腎機能低下者
肝機能低下者
(特に代表的なものだけ)
 
他に、「個人差」に影響する要因として、遺伝多型もある
高齢者
高齢者における特徴
  • 薬物動態学的特徴
    • 体に薬物が蓄積しやすい
  • 薬力学的特徴
    • 薬の影響が強くでやすい
高齢者における薬物動態学的特徴
特に、
  • 肝機能低下=薬物の代謝能が低下
  • 腎機能低下=薬物の排泄が遅延
高齢者における薬力学的特徴
  • 薬剤起因性老年症候群
 
小児
小児では、体格に応じた薬用量の調節だけではなく、薬の種類にも注意が必要
小児の薬用量の調節
  • 添付文書の記載
  • 成人の薬用量から換算する
    • 換算式
    • 換算表
    • を使う、複数の出し方がある
それぞれに違いがある(適用年齢など)
臨床でよく使われるのは、Augsberger Ⅱ式
臨床で遭遇する頻度の高い事項として、
小児における解熱鎮痛薬の使い方
特に、ウイルス性疾患罹患ときの発熱では、急性脳症発症リスクに注意が必要
  • サリチル酸系薬剤
    • ライ症候群との関連が疑われているので❌
      • エビデンス的には”因果関係は不明”とされている
  • ジクロフェナク・メフェナム酸(ポンタール)
    • インフルエンザ脳症の死亡率を上昇させる可能性があるため、インフルエンザの発熱には❌
  • アセトアミノフェン
    • 小児でも安全に使用できる解熱鎮痛薬
インフルエンザ薬
  • オセルタミビル
小児への薬の飲ませ方にも配慮が必要
 
妊産婦・授乳婦
妊娠中に服用した薬
  • 母体への影響
    • 妊娠中はPKが変化する
  • 胎児への薬物移行
妊娠中の薬の影響
  • 胎児への影響・母親への影響
  • 薬を使う影響・薬を使わない影響ポイント
胎児への影響のうち、催奇形性について
基本的な考え方は、
  • 薬を飲まなくても奇形が発生するリスクがある(自然発生)
  • 薬を飲むことで、リスクが上昇するのか否か、を正しく評価する必要がある
医療と催奇形性
  • 薬の影響だけでなく、放射線治療など、他にも催奇形性に影響する医療行為が存在する
胎児への影響のうち、胎児毒性について
胎児の発育に影響する可能性がある
代表例として、
  • NSAIDs
  • RAS阻害薬:ACE阻害薬・ARB
妊娠週数と薬剤の影響
薬剤の影響を考える時、薬剤に暴露された時期も考慮する必要がある
薬剤の影響を調べるときの情報源
添付文書の情報だけでは限界がある
父親が服用した薬剤が、胎児に与える影響に注意すべきものもある
 
遺伝子多型
薬の効き方の「個人差」として遺伝子多型の影響もある
 
肝機能・腎機能
体内に入った薬は、いつか体外へ出ていく
とくに重要なのが、
  • 肝臓・・代謝
  • 腎臓・・排泄
  • 腎機能の影響を強く受ける薬剤(主に、腎排泄によって体外へ出ていく薬)
    • 腎機能が低下したときには、血中濃度が↑↑
  • 肝機能の影響を強く受ける薬剤(主に、肝代謝によって体外へ出ていく薬)
    • 肝機能が低下したときには、血中濃度が↑↑
同じ薬効群でも肝臓・腎臓の影響が異なるので、薬の使いわけで対処したり、用量調節で対処したりする
 
キーワード