緑内障
① 概要(どんな病気?)
- 視神経が障害され、視野が徐々に欠けていく病気。
- 多くは眼圧(IOP)が関与し、眼圧を下げることで進行を抑える。
- 初期は自覚症状が乏しく、気づかないうちに進行することがあるため、継続治療と定期通院が重要。
② 病型のイメージ(ざっくり)
- 原発開放隅角緑内障:慢性的に進行(日本では正常眼圧緑内障も多い)
- 原発閉塞隅角緑内障/急性緑内障発作:急激な眼圧上昇で、眼痛・頭痛・吐き気などを伴うことがある(緊急)
③ 治療の考え方(大枠)
- 目標:眼圧を目標値まで下げて、視神経障害の進行を抑える。
- 基本は 点眼治療が中心。不十分なら追加・変更、レーザー/手術が検討される。
- 点眼は「続けられること」が最重要(自己中断で進行リスク)。
眼圧降下薬
急性発作
| 薬効群 | 代表薬(例) | 主な作用 | ポイント(例) |
|---|---|---|---|
| PGF2α類似薬 | ラタノプロスト トラボプロスト など | 房水流出↑(ぶどう膜強膜流出) | 結膜充血、まつ毛の変化、虹彩色素沈着など。 |
| β遮断薬(点眼) | チモロール など | 房水産生↓ | 喘息/COPD、徐脈など全身作用に注意(点眼でも起こり得る)。 |
| α2作動薬(点眼) | ブリモニジン など | 房水産生↓+流出↑ | 眠気、口渇、アレルギー性結膜炎など。 |
| 炭酸脱水酵素阻害薬(点眼) | ドルゾラミド ブリンゾラミド | 房水産生↓ | 刺激感、苦味など。スルホンアミド過敏に注意が必要な場面。 |
| 配合剤 | (PG+β遮断など) | 点眼回数↓でアドヒアランス改善 | 成分それぞれの副作用に注意。 |
| 急性発作対応(内服/点滴) | アセタゾラミド など | 眼圧の速やかな低下 | 救急対応(医師管理)。電解質異常などに注意。 |
⑤ 指導・フォローの要点
- 点眼手技:
- 1回1滴、点眼後は軽く閉眼し、可能なら涙嚢部圧迫で全身吸収を減らす
- 複数点眼は間隔をあける(目安:数分)
- 継続:自覚症状がなくても続ける(中断すると進行リスク)
- 副作用の観察:
- 充血、刺激感、かすみ
- β遮断薬点眼:息切れ、喘鳴、徐脈、めまい など
- 受診の目安(緊急):急な眼痛、頭痛、吐き気、急な視力低下(急性発作の可能性)
ポイント: 緑内障は「治す」よりも進行を止める/遅らせる治療。点眼は長期継続が前提で、手技とアドヒアランス支援が重要。急な眼痛・頭痛・吐き気は緊急。