周術期

手術と薬物治療について

手術前後に休薬が必要な薬など

ストロイドカバー

ステロイド長期投与患者における周術期ステロイドカバー2024/8/13 3:542024/8/13 5:19

白内障手術

  • 緑内障
    • 白内障手術では、水晶体を厚みの薄い眼内レンズに交換するため、隅角はひらき、急性発作は起きなくなる
    • 緑内障がある人で、白内障手術の既往がある人については、「開放隅角緑内障」として対応
  • 抗血液凝固薬
    • 白内障手術の時には、抗血液凝固薬は休薬しないことが多い
  • 術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)
    • 白内障手術は、散瞳させた状態で行うが、この調節がうまくいかなくなる状態が、術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)
      • 手術中に IFIS が起こると、散瞳薬を点眼しても虹彩筋がうまく作用せず、瞳孔が開きにくかったり、1度は瞳孔が開くものの、術中に閉じてきてしまったりといった不安定な状態になる
    • α1 遮断薬に注意が必要
      • シロドシン
      • タムスロシン
      • ドキサゾシン
      • ナフトピジル
      • ブナゾシン
      • プラゾシン
      • リスペリドン
      • (添付文書の「副作用」欄に術中虹彩緊張低下症候群の記載がある薬剤)
 

糖尿病治療薬

手術時に絶食の予定がある場合、手術前後の食事に応じて調節する
  • メトホルミン:外科手術前後には禁忌
  • SGLT2 阻害薬:術前3日前から休薬し、術後、十分に摂食できるようになったら再開
参考)日本糖尿病学会:「糖尿病治療におけるSGLT2阻害薬の適正使用に関する Recommendation」