下腿浮腫

下腿浮腫

下腿浮腫の要因

薬剤の影響

毛細管内圧上昇/動脈を拡張

Ca 拮抗薬
ニフェジピン
DHP(ジヒドロピリジン)系 Ca 拮抗薬
  • Ca拮抗薬は末梢血管を拡張させて降圧作用を示す
  • L型Caチャネル遮断作用では、末梢静脈よりも、末梢動脈に作用して血管拡張させるため、毛細管内圧が上昇し、末梢浮腫につながる
  • Ca拮抗薬の中でも、L/N型Ca拮抗薬は、末梢静脈も拡張させるため、末梢浮腫リスクは低いとされている
Ca チャネルのサブタイプ
電位依存性Caチャネル:T,L,N,P,Q,R型
  • L型:中枢・末梢神経骨格筋・心臓・血管平滑筋に存在
    • Ca拮抗薬とは、選択的L型Caチャネル遮断薬を指す
 
 
ガバペンチノイド
プレガバリン
 
ガバペンチノイド
  • Caチャネルブロッカーとして作用し、神経伝達を抑制することで、神経障害性疼痛を和らげる
  • 機序として、末梢動脈に強く作用して血管拡張させ静水圧を上昇させることや、ATP感受性Kチャネルに作用して血管平滑筋を収縮させること考えられている
注意すべき処方カスケード)プレガバリン利尿薬
SSRI
パロキセチン
SSRI
  • 比較的稀な副作用だが、中でもパキシルで報告されている
  • 機序)セロトニンによる血管拡張作用や抗利尿ホルモン分泌への影響が考えられている
  • リスク因子:高齢者
  • 好発時期:投与開始後1~4週間以内
 

毛細管内圧上昇/血漿量増加

バソプレッシン
  • 抗利尿作用
 
甘草
  • アルドステロン様作用:Na貯留
 
副腎皮質ステロイド
  • 鉱質コルチコイド作用:Na貯留
 
NSAIDs
  • 腎臓血管拡張作用(PGE2, PGI2合成阻害)
チアゾリジン系糖尿病用薬
    エストロゲン
      ドパミンアゴニスト
      • 腎動脈拡張
      血管内圧上昇: ・静脈閉塞
         
        血管透過性亢進
        • 細胞障害性抗がん薬
         
        リンパ浮腫
        • 細胞障害性抗がん薬
         
        機序不明
           
           
          原因薬剤
          原因薬剤機序
          抗てんかん薬血管拡張
          抗うつ薬血管拡張
          抗精神病薬血管拡張
          パーキンソン病治療薬血管拡張
          降圧薬腎(ナトリウム貯留)
          ホルモン療法薬腎(ナトリウム貯留)
          糖質コルチコイド腎(ナトリウム貯留)
          NSAIDs腎(ナトリウム貯留)
          化学療法薬リンパ浮腫
          化学療法薬血管透過性
          チアゾリジン系糖尿病用薬機序不明
          PPI機序不明
           
          薬剤性浮腫
          原因薬機序
          DHP系Ca拮抗薬 Ca 拮抗薬/降圧薬 静水圧の上昇 (用量依存的な副作用)
          チアゾリジン血管透過性の亢進、静水圧の上昇
          神経障害性疼痛治療薬静水圧の上昇
          ドパミン作動薬静水圧の上昇
          抗精神病薬静水圧の上昇
          硝酸薬静水圧の上昇
          NSAIDs静水圧の上昇
          ステロイド(鉱質コルチコイド作用)静水圧の上昇
          ACEi血管透過性の亢進
          インスリン毛細血管の膠質浸透圧の低下、血管透過性の亢進
           
          下腿浮腫の原因薬
           
          論文に掲載されている薬剤を、データベースに追加
           
          症例報告)
          • レボフロキサシン
          • ミアンセリン