漸減が必要な薬剤
【重要】薬のせい?と疑われる場合でも、急に中止・減量してはいけない薬があります。
薬によっては、急な中止により離脱症状が発現したり、罹患疾患を悪化させる場合もあることを十分考慮した上で対応をする必要があります。
ポリファーマシーの介入のために薬剤調整を図るとき、急に休薬・減量ができない薬剤については、用量変更や代替薬への切り替えなど、配慮が必要です。
薬剤性離脱症状
身体依存性のある薬物を大量・長期間に使用していた後、薬物を急に中止・減量したときに、精神的・身体的症状を呈することがあります。原因薬物を中止・減量したときに現れる症状を、「離脱症状」と言います。
対策:徐々に減量する
徐々に用量調節をする薬
長期使用時に注意が必要
抗うつ薬
三環系抗うつ薬(TCA)
SSRI
SNRI
抗うつ薬と薬物離脱症候群
- 薬効群別発生率:SNRI: 29.7%、SSRI: 45.6%、TCA: 59.7%(有意差なし, p = 0.221)
- 治療期間:6–12週: 35.1%、12–24週: 42.7%、24週以上: 51.4%(治療期間と発生率に相関)
ベンゾジアゼピン系睡眠薬・抗不安薬
ベンゾジアゼピン系睡眠薬・抗不安薬
薬物離脱症候群の特徴
薬物離脱症候群の主な症状
- 身体症状:不眠、発汗、動悸、筋肉のけいれん、頭痛など
- 精神症状:不安、焦燥、抑うつ、イライラ、集中力低下など
- 症状の重さや持続期間は個人差が大きく、長期間続く場合もあります。
離脱症候群のリスク要因
- 長期使用:数週間以上の継続使用でリスクが高まる
- 高用量:服用量が多いほど離脱症状が強く出やすい
- 急な中止:徐々に減量せずに急に中止すると発症しやすい
- 高齢者や基礎疾患のある人:重篤な症状が出やすい。
オピオイド
副腎皮質ステロイド
漸減のめやす
一般の方向けのステロイド離脱の説明
日本内分泌学会
>一般の皆様へ
>ステロイド離脱症候群 https://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=35
神経障害性疼痛治療薬
ガバペンチノイド
プレガバリン
ミロガバリン
β遮断薬
リバウンド現象
- 突然中止により心血管イベントが誘発されるリスクがある
- 高用量のBBを使用していた患者ほど、突然の中止によってリバウンド症状(心拍数上昇、血圧上昇、狭心症、心不全悪化など)が発現しやすいことが示唆されている
- BBの中止を検討する際には、特に高用量の使用者においては慎重に段階的な減量が必要
乱用時に注意が必要
止瀉薬
- ロペラミド
乱用、誤用、又は故意により過量投与した患者において、休薬後に薬物離脱症候群の症例が認められたとの報告がある
用量遵守
血管収縮薬(点鼻)
- 血管収縮薬(点鼻薬)
過量使用は、血管運動性鼻炎の原因となるため、必要最低限、用量を守って使う
薬剤性は除外診断のひとつ
患者さんの状況の原因として薬剤性を疑う場合は、まず、主治医に状況を相談