特殊な投与方法

 

不均等投与

経口副腎皮質ステロイド薬は、副作用を予防するために、不均等投与されます。
1日6錠を3回に分服する場合、何も記載がない場合は、1回2錠ずつを3回と解釈されます。不均等投与する場合、最初の例示のように、(3-2-1)(3,2,1)というように、用量を併記します。
Rp) 【般】プレドニゾロン錠5mg     1日6錠(3-2-1)     1日3回 朝昼夕食後 5日分        以下余白
 
前述の報告書では、誤読を防ぐために、服用時点ごとに記載することが推奨されています。
(調剤報酬は成分ごとにまとめるので、下のように分けて書いた場合でも、1剤とカウントします)
Rp1) 【般】プレドニゾロン錠5mg 1回3錠 1日1回 朝食後 5日分 Rp2) 【般】プレドニゾロン錠5mg 1回2錠 1日1回 昼食後 5日分 Rp3) 【般】プレドニゾロン錠5mg 1回1錠 1日1回 夕食後 5日分        以下余白    (報告書で推奨されている記載方法)
 

隔日投与

隔日投与の場合、実際に服薬する実日数を記載します。
下の例では、7日分7錠を調剤します。ただし、隔日投与(1日おきに服用)のため、服薬期間は14日間であり、その中で実際に薬を飲むのは7日分です。
Rp) 【般】プレドニゾロン錠5mg  1回1錠(1日1錠) 隔日投与     1日1回 朝食後 7日分        以下余白
  (隔日投与のため服用期間は14日間のうち、実際に薬を飲むのは7日分)
 

周期投与

周期的に投与する薬の場合、従来の記載方法は、以下のように行われています。
この場合、火曜日と水曜日に服用し、4日分であるため、服薬期間は4週間分、となります。ただし、「4日分」と記載されているため、4週に分けて、ではなく、4日、連日服用する事故が発生しています。
 
このように、一見わかりづらい服用方法の場合、丁寧な説明が必要であることはいうまでもありませんが、前述の報告書では、周期であることをわかりやすく記載する方法が推奨されています。
Rp) リウマトレックス2mg  1日2カプセル     分2 火曜9時、21時  4日分 Rp) リウマトレックス2mg  1日1カプセル     分1 水曜9時     4日分        以下余白
Rp) リウマトレックス2mg  1回1カプセル     週3回(火曜9時・火曜21時・水曜9時)服用を     1つの周期として4周期分
(どちらの記載方法でも大丈夫です)