分子標的薬

 

命名法(ステム)

分子標的薬の命名法2024/4/6 1:132024/4/6 1:14
 

標的

作用機序

がん細胞を兵糧攻めにする
(がん細胞の特徴)異常に増殖するがん細胞自体に栄養を供給させるため、がん細胞は、血管新生を促している
(薬剤の特徴)血管新生に作用する過程を阻害する
(レジメンの特徴)他の抗がん薬と併用することで効果を上げる
 
がん細胞を増殖させない(細胞増殖のスイッチをオフにする)
(がん細胞の特徴)無秩序に増殖しつづける
がん細胞では、細胞増殖が常にオンになっている状態(正常な細胞は、必要な時だけ細胞増殖のスイッチがオンになる)
(薬剤の特徴)
  • 抗体薬:細胞の表面にあるスイッチを阻害する
    • EGFR
    • HER2
  • 小分子薬:細胞増殖の信号伝達を阻害する  キナーゼ(リン酸化酵素)
    • EGFR-TKI:受容体にあるチロシンキナーゼ阻害
    • 細胞内のシグナル伝達経路
      • RAS/RAF/MEK/ERK(MAPK)経路・・・おもに増殖因子による刺激を核に伝え、細胞の増殖・分化・細胞死に関わる
      • PI3K/AKT/mTOR経路・・・細胞周期の調節に重要であり、細胞増殖・アポトーシス・がんに直接的な影響を与える
    • サイクリン依存性キナーゼ(CDK)
      • がん細胞などにおいては、CDK が活性化しているので、細胞分裂の制御ができない状態であるため、CDK4 及び CKD6 を阻害すると、細胞周期の進行を停止させ、抗腫瘍効果を発揮する
 
がん細胞の自死を誘う(アポトーシスを誘導する)
(薬剤の作用機序)
  • プロテアソーム阻害
    • プロテアソームは、細胞内で不要になり、目印が付加(ユビキチン化)されたタンパク質を、分解する
    • プロテアソームを阻害することで、不要なタンパク質が細胞内に蓄積され、アポトーシスを誘導する
  • PARP 阻害
    • PARP(poly ADP-ribose polymerase)は、DNA修復、細胞死および分化制御などに関与している
    • DNA損傷のうち、1本鎖にエラーが起きた場合は、PARPが働いて、塩基除去修復が行われる
    • PARPを阻害することで、DNA 損傷が修復されないため、アポトーシスが誘導され、抗腫瘍効果を発揮する
  • BRCA
    • DNA損傷のうち、2本鎖切断に対しては、BRCAなどが働いて、相同組み換え修復による修復が行われる
 
がん細胞が持つ目印を攻撃する
  • 膜上皮抗原
  • 融合遺伝子
    • PML-RARA 融合遺伝子:急性前骨髄性白血病
    • BCR-ABL 融合遺伝子:慢性骨髄性白血病
    • ALK 融合遺伝子:肺癌
      • ALK キナーゼ阻害薬(ALK阻害薬、ALK-TKI)
    • ROS1 融合遺伝子:肺癌
    • RET 融合遺伝子:肺癌