【誤りの例】医薬品名

一般名処方の銘柄指定

処方欄に、一般的名称を記載した場合、「変更不可」に印をつけることはあり得ない、とされています。特定の銘柄を指定する場合は、銘柄名を記入し、「変更不可」欄に、印をつけてください。
 

後発医薬品の銘柄指定

特定の後発医薬品を指定する場合、
  • 変更不可欄に、「レ」か「×」をつけ、
  • 備考欄の保険医署名欄に、署名または記名・押印したうえで、
  • それが必要な理由を備考欄に書く必要があります。
 
現在の制度では、後発医薬品の名称は、有効成分の一般的名称が付けられていますが、以前は、独自のブランド名が付けられていました。そのため、ブランド名が付けられていると、先発医薬品と考えてしまいがちですが、中には、実は、後発医薬品に分類されているものがあります。
間違えやすい薬剤に、
  • メチコバール錠
  • カロナール錠
があります。どちらも銘柄名がよく知られているので先発医薬品と思われがちですが、分類上は「後発医薬品」です。そのため、銘柄を指定するためには、後発医薬品としての記載が必要です。
補足)「メコバラミン」成分を含む医療用医薬品には、先発医薬品はありません。メチコバール錠を含め、全て後発医薬品です。 これには、当初、申請して承認されるまでに1年以上かかったため、新薬にならず、後発医薬品の扱いになったとされています。
 
関連する疑義解釈
医療安全の観点から類似性等による薬の取り違えを防ぐ目的の参考情報として、一般的名称に先発品又は後発品の銘柄名を併記することは可能か?
はい。
一般的名称で処方せんを交付した場合に算定できる「一般名処方加算」も算定可能です。
ただし、通常、一般名とカッコ書等で銘柄名が併記されている場合、一般名処方加算は算定できません。
そのため、「変更不可」の印はつけないことに加えて、個別銘柄を指定していると誤解されないように、備考欄に記載することが望ましいです。
 
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